通常撮影なら
EOS 1D markIIに迫る性能
撮影結果(2336×3504ドット)を縦640ドットにリサイズ(縮小)したもの。 | 撮影結果のうち、中央部を640×480ドットにトリミング(切り抜き)したもの。 | |
撮影サンプル8。撮影データは、EF-S17-85mm F4.5-5.6 IS USM、f10.0 1/60秒。 |
プロカメラマンの筆者は、普段、上位機種の「EOS 1D markII」を使う機会が多いが、EOS 20DはこのEOS 1D markIIに迫る性能を持った「ぜひ持っていたいカメラ」だと感じた。画質やレスポンスに関しては特にできがよく、EOS 1D markIIに匹敵するものを持っている。フィルムカメラに近いフィーリングで、ストレスなくシャッターが切れるのが小気味いい。
撮影結果(2336×3504ドット)を縦640ドットにリサイズ(縮小)したもの。 | 撮影結果のうち、中央部を640×480ドットにトリミング(切り抜き)したもの。 | |
撮影サンプル9。撮影データは、EF-S17-85mm F4.5-5.6 IS USM、f5.0 1/200秒。 |
EOS 1D markIIと比較するとバッファが少なく(RAWで1D markIIの9枚に対して6枚)、やや小型のAPS-CサイズのCMOSセンサを使用しているため、同じレンズを使っていてもフレームに収まる範囲がやや狭くなること(焦点距離で35mmフィルムの1.3倍に対して1.6倍)が気になった。これは筆者にモデル撮影の仕事が多く、連写して細かな表情をつかんだり、人物に近寄ってより広い範囲の背景を収めなければならないことが多いためだ。仕事でシャッターを切るのでなければまったく問題のないレベルである。逆に、マクロ撮影では花などの被写体を大きく捉えられるなど有利な点もある。
撮影結果(2336×3504ドット)を縦640ドットにリサイズ(縮小)したもの。 | 撮影結果のうち、中央部を640×480ドットにトリミング(切り抜き)したもの。 | |
撮影サンプル10。撮影データは、EF-S17-85mm F4.5-5.6 IS USM、f8.0 1/13秒。 |
本機は20万円前後とハイアマチュアカメラマンでもなんとか手の届く価格でありながら、50万円以上する1D markIIに迫る画質と操作感を持った機種であり、買って損のないカメラとして間違いなくお勧めできる1台だ。
EOS 20Dの主なスペック | |
製品名 | EOS 20D |
---|---|
撮像素子 | APS-CサイズCMOSイメージセンサ |
画素数 | 有効約820万画素 |
レンズマウント | キヤノンEFマウント(EF/EF-Sレンズ対応) |
焦点距離 | レンズ表記の約1.6倍相当 |
出力サイズ | 3504×2336ドット(JPEG:約3.6MB) |
液晶モニタ | 2.0型低温ポリシリコンTFT(約23.5万画素) |
光学ファインダ | 視野率:95%、倍率0.9倍 |
液晶モニタ | 1.8型TFT液晶(約11.8万画素) |
ISO感度 | ISO 100~3200/自動(ISO 100~400相当) |
シャッター速度 | オート/ISO 50/100/200/400相当 |
連写速度 | 約5コマ/秒 |
バッファ枚数 | JPEG:約23枚、RAW:約6枚 |
記録形式 | JPEG/RAW(12bit) |
記録メディア | コンパクトフラッシュ(TypeI/II) |
バッテリ | BP-511A/BP-514/BP-511/BP-512 |
バッテリ寿命 | 約1000枚(ストロボなし)、約700枚(ストロボあり) |
本体サイズ | 144(W)×105.5(D)×71.5(H)mm |
重量 | 685g(本体のみ) |