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【caworld 2004 Vol.6】日本市場でどう勝つか?――米CA上級副社長、日本CA社長インタビュー

2004年05月29日 10時39分更新

文● 編集部 小板謙次

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[報道陣] 日本の売り上げについて教えてください
三ツ森社長
コンピュータ・アソシエイツ(株)の代表取締役社長の三ッ森隆司氏
[三ッ森氏] ドルベースでは30%強増えているんですね、円高だから。ローカルベースだと10%ちょっとだと思います。
[報道陣] 結構、CA全体の売り上げに貢献したんでしょうか
[三ッ森氏] ワールドワイドの売り上げには貢献しました。
[報道陣] 具体的に何が良かったのでしょうか?
[三ッ森氏] 一番良かったのはセキュリティー分野ですね。運用管理系のメインフレームを含めたソリューションが堅調だったところと伸びたところ合わせて総合的に良かった。“BrightStor”のようなストレージ製品を見ても、新規のLinux関連なども含めて伸びました。ただし、Linux関連は大きな伸びではなく、堅調に伸びているというものです。
[報道陣] その傾向は続くのでしょうか?
[三ッ森氏] セキュリティー部分には手ごたえを感じています。我々の注力している3A(Authentication=認証、Authorization=許可、Administration=管理)というデータの内部コントロール、アクセスのコントロール、ポリシーメイキングなどの引き合いが多く、大規模な案件が多いのも事実です。
[報道陣] 今回の“caworld 2004”は例年に比べてどんな印象を受けましたか?
[三ッ森氏] “caworld”はチャールズ・B・ウォン(Charles B. Wang)の時代から、派手な演出がありました。今年はCEOも暫定だということもありますし、それがなくなりました。しかしプロダクトレベルでは内容の濃さはこれまでで一番だと思います。ビジョンを提示するだけでなく、プラクティカルな地に足のついたやり方ができてきたように思います。
[報道陣] 今回の“caworld”で話された内容で、日本の方針が変わったりということはあるんですか?
[三ッ森氏] ドラスティックに変わるものはありませんが、CA自体が現場に裁量を下ろしたり、それぞれのマネージャーがグループ単位で決定していくように変わってきています。日本も7年経過したところですが、土台がやっとできた状態。第二創業期として次のステージに移っていく時期だと思います。4月に新人15人を採用し、随分カルチャーも変わったと思います。
[報道陣] 営業部隊はどうなるんでしょうか?


三ツ森社長
[三ッ森氏] 現在120人の営業部隊がいます。日本と韓国で60名増やす予定で、そのうち日本は50名です。またフィールドマーケティングとか営業の周辺部隊でも30名増やします。これは2007年3月までの予定ということです。プロダクトベンダーとしてだけではなく、お客様の課題を解決できるようなソリューションを提供できるようなソリューションベンダーのアプローチのステージに成長するためには、少し営業の人数を増やしマネージメントソフトの市場をちゃんと作っていく必要があります。日本にはたくさんの優良かつ成熟した企業があります。マネージメントソフトというコンセプト自体が新市場でウケるようなコンセプトではありません。特にサービスマネージメントで各ユーザー部門にコストを配布するとか、情報システム部門の役割をサービスとして見ようという考えは、やはり日本企業みたいなところで一番必要とされているところだと思います
[報道陣] 他社のプロダクトも含めてソリューションを提供するという形もあるんでしょうか?
[三ッ森氏] それは絶対ないですね。ただし、“BrightStor”ポータルとか“eTrust”のコマンドセンターのように、いろんな他社のプロダクトを含めた形でポータル化して一元管理するというウィンドウを持ったものは出していくと思います。


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