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DCR-IP1K

DCR-IP1K

2003年12月02日 19時08分更新

文● 伊藤 裕也

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静止画撮影はメガピクセル対応
PCとの連携も強力に

ハンディカムステーションと本体をドッキング
ハンディカムステーションと本体をドッキングさせたところ。ステーションの下部は回転するようになっていて、本体の向きを調整可能だ。
ハンディカムステーションの背面
ハンディカムステーションの背面にはUSB、IEEE1394(i.LINK/MICROMV)、電源、AV入出力が並ぶ。PCとの連携を考える場合、このハンディカムステーションが必須だ。

 IP1KではMICROMVカセットに対する映像の記録はもちろん、メモリースティックDuoに対する静止画・動画の記録にも対応する。

 静止画撮影でサポートするフレームサイズは1152×864/640×480ドットで、100万画素相当のデジタルカメラとして使用可能だ。動画に関してはデジタルカメラの動画撮影機能をイメージさせるもので、フレームサイズが352×240/144×96ドットのフルモーション(30fps)動画記録をサポート。ビデオフォーマットにMPEG-1を採用する点は従来(DCR-IPシリーズ)から変更ないが、IP1Kでは一度の撮影で記録可能な時間の制限が撤廃され、メモリースティックDuoに空きがある限り続けて録画できるようになった。これにより機能の名称も「MPEGムービーAX」と変更されている。記録した動画は従来どおりWindows Media Playerで再生可能。メモ代わりにちょっとした動画を記録し、すぐPCに転送したい場合にはMICROMVで記録するよりも手軽だ。状況に応じて使い分けたい。なお、従来のDCR-IPシリーズと同様、MICROMVや外部ビデオ入力からの映像をメモリースティックDuoに対してダビングすることも可能だ。



付属のリモコン付属のリモコン。再生・録画のどちらにも使用できる便利なアイテムだ。こちらももちろん本体同様ポケットサイズとなっている。

 PCとの連携は、付属の「ハンディカムステーション」とソフトの組み合わせにより実現している。ハンディカムステーションは4ピンのIEEE1394(i.LINK/MICROMV)とUSB、AV入出力端子を搭載するドッキングステーション。MICROMVカセットの映像やメモリースティックDuoに記録した映像・静止画の入出力が行えるほか、電源端子の搭載によりIP1Kを接続するだけでバッテリの充電も開始される。

「Movie Shaker 3.1 for MICROMV」
ビデオのキャプチャや編集処理を実行できる「Movie Shaker 3.1 for MICROMV」。ビデオ編集の方法にはストーリーボードを採用、初めてビデオ編集をする人でも理解しやすい構成となっている。編集した結果をMICROMVに書き戻すことも、モチロン可能だ。

 MICROMVとPCとの間で実際に映像をやりとりするソフトは、ソニーオリジナルのビデオミキシングソフト「MovieShaker 3.1 for MICROMV」(以下MS 3.1)。PCへの映像の取り込みは、映像を確認しながらリアルタイムにキャプチャボタンを押すほか、あらかじめ指定した複数のシーンを後からまとめてPCに取り込む“バッチキャプチャ”、MICROMVに録画したすべての映像をまとめて取り込む“ダビング”といった機能も搭載するため、複数シーンのキャプチャも簡単に実行できる。MS 3.1ではトリミングや複数シーンの連結、字幕スーパーの挿入なども可能で、簡単なビデオ編集ならMS 3.1だけで対応可能だ。

「Click to DVD」
VAIOに付属するDVD作成ソフト「Click to DVD」。お任せモードを使うと、たったの2ステップでMICROMVに記録されたデータをすべてPCに転送し、その映像をDVDレコーディングメディアに対してDVD-Videoとして保存できる。VAIOユーザーにはうれしい付加価値だ。

 なお、ソニーのデスクトップ/ノートパソコン“VAIOシリーズ”を所有しているユーザーなら、VAIOに収録されているDVD作成ソフト「Click to DVD」を使うことによりMICROMVで撮影した映像を最短2ステップでDVD-Video化できる。VAIOユーザーにはうれしいポイントといえよう。


 価格は16万円で、店頭での実売は12万円台後半あたりとなっている。パッケージにはACアダプタやハンディカムステーション、ソフト類など撮影に必要なものがすべて収録されているので、アクセサリキットの購入などでほかに出費がかかることはない。

 メモリに記録するタイプのビデオカメラや動画撮影機能つきのデジタルカメラを探せばIP1K以上にコンパクトなモデルもあるものの、それらはビデオフォーマットが低解像度のMPEG-1やMPEG-4となる。映像のきめ細かさで考えるとDV記録のビデオカメラが断然有利だが、IP1Kは、このDVと同じ記録解像度を維持しながら、ポケットサイズを実現している。このバランスがIP1K最大の魅力だ。

 コンパクトなデジタルカメラを扱う要領で気軽に持ち歩き、スナップ感覚で映像を撮影したい人にお勧めしたい。

Handycam DCR-IP1Kの主なスペック
製品名 Handycam DCR-IP1K
撮像素子 1/5インチ有効69万画素(動画時)もしくは有効100万画素(静止画時、総画素数107万画素)CCD
レンズ 光学10倍ズーム(デジタル120倍)、f=3.2~32mm(35mmフィルムカメラ換算でのテープ記録時:46~460mm/メモリーモード時:38~380mm)、F1.8~2.3
手ぶれ補正 電子式
記録方式 映像:MICROMV/MPEG-1、静止画像:JPEG
記録画素数 MICROMV:720×480ドット、
MPEG-1:352×240/144×96ドット、
JPEG:1152×864/640×480ドット
記録媒体 MICROMV:MICROMVカセット、
MPEG-1/JPEG:メモリースティックDuo
液晶モニタ 2インチ液晶モニタ(21万画素)
インターフェイス IP1K本体:AV入出力、
ハンディカムステーション:USB、IEEE1394(I.LINK/MICROMV)、AV入出力
バッテリ インフォリチウムFバッテリ
本体サイズ 39(W)×69(D)×91(H)mm
重量 230g(本体のみ)/約280g(装備重量※NP-FF51使用時)
付属ソフト MovieShaker 3.1 for MICROMV、ImageMixer 1.5 for Sony
付属品 バッテリ(NP-FF51)、ACアダプタ、リモコン、ハンディカムステーション、メモリースティックDuo(8MB)、ほか

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