沖電気工業(株)は23日、3Dキャラクターの顔の表情を利用してリアルタイムコミュニケーションを行なうソフト『FaceCommunicator』を開発したと発表した。インターネットサービスを提供している通信事業者やISP向けの製品として、パソコン用の『FaceCommunicator-BBE(BroadBand Edition)』の販売を11月1日に開始する。価格はオープン。
『FaceCommunicator-BBE』 |
『FaceCommunicator』は、“表情ジェネレータ”と“アニメーションジェネレータ”の2つのソフトウェアモジュールで構成されるソフト。表情ジェネレータは、ユーザーの顔画像や音声、テキスト情報を基に、顔モデルのパーツをどのように変形させるかを計算し、パラメーターとしてアニメーションジェネレータに渡し、アニメーションジェネレータは、3次元形状データの顔モデルのパーツ(目/眉/唇など)をパラメーターに従って移動/変形させることで、表情のアニメーションを生成する。たとえば、ユーザーが怒った顔をした場合は、口元が引き締まり、眉が寄っている状態を画像センサーがリアルタイムで解析し、変化情報をアニメーションジェネレータに渡すという。同ソフトでは、複数のセンサー情報を統合できるのが特徴で、目や眉は画像センサーの情報、口の動きは読み上げているテキスト情報に従うといったことが可能。
ソフトウェア構成 |
対応機種はCeleron-1.0GHz以上を搭載したモデルで、USBカメラのようなDirectShow対応のビデオキャプチャーデバイスが必要。対応OSはWindows 2000 Professional(SP3以上)/XP SP1以上。11月から販売する『FaceCommunicator-BBE トライアル版』は映像入力のみで、2004年2月から映像とテキスト入力に対応した『FaceCommunicator-BBE Ver1.0』を販売する。
同社では今後、カメラ付き携帯電話機、家電、ゲーム機器などの組み込みシステム市場への展開も予定しており、3年間で100万ライセンスの販売を目指すという。