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SR-21VoIP

SR-21VoIP

2003年05月21日 00時00分更新

文● NETWORK MAGAZINE編集部・金子 拓郎

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SR-21VoIP

アイコム

オープンプライス(実売価格:約3万2000円)

SR-21VoIP
写真1 アイコムのVoIP対応ブロードバンドルータ「SR-21VoIP」。

 アイコムの「SR-21VoIP」は名前のとおりVoIPを使ったインターネット電話が可能なブロードバンドルータである。ルータ部分は、WAN側1ポート、LAN側4ポートを搭載し、UPnPやPPTPのパススルーにも対応するほか、プリントサーバ機能を持つ。加えて別売の無線LANカードを搭載することで、IEEE802.11a/bのアクセスポイント機能も追加できる。

簡単な設定で電話ができる

SR-21VoIP
写真2 背面には、電話用の「TEL」ポートと「LINE」ポートがある。LINEに電話回線をつなげば、TELポートの電話機からNTT回線経由の電話の発着ができる。右下は、プリントサーバ用のパラレルポート。

 ここではインターネット電話機能について紹介しよう。SR-21VoIPでは、呼制御プロトコルにSIP(Session Initiation Protocol)を利用する。呼制御とは通話相手を呼び出し通話の条件などの情報を交換するプロトコルのこと。SIPは@niftyフォンなどのIP電話サービスも採用する最近主流の方式だ。

 設定は非常に簡単だ。まずWebブラウザでSR-21VoIPにアクセスし、「VoIP設定」で自機の「SIP URL」を登録する。SIP URLとは、「ユーザー名@ホスト名」で構成されるSIPの電話番号だ。ここでは、ホスト名に自機のグローバルIPアドレスかドメイン名を設定する。ユーザー名は英数で適当につければよい。初期設定の「sr21」のままでもよいだろう。



インターネット電話の設定画面 電話番号を登録
画面1 インターネット電話の設定画面。ここで自機のSIP URLを入力する。ほかの設定はそのままでよい。画面2 SR-21VoIPの電話帳に通話相手のSIP URLと電話番号を登録する。通話時には電話機でこの電話番号をまわせばよい。

 続いて「VoIP電話帳」を開き、通話相手のSIP URLと電話番号を登録する。電話をするには相手のSIP URLの指定が必要なのだが、電話機からはアルファベットが入力できない。そのため、SIP URLのエイリアスとして電話番号を登録するわけだ。

一般電話と同等の音質

 通話相手のSIP URLを登録したら、TELポートに一般の電話機を接続し、あとは登録した電話番号を押すだけだ。通常に電話をかけるのと同じ手順なので、PCを使ったことのない人でも簡単に使うことができる。

 編集部で大阪と通話をしてみたところ、一般電話と区別がつかないほどの高音質だった。ちなみに、編集部のアクセス回線はBフレッツだが、大阪側はADSLのため、編集部で聞こえる声はADSLの上り回線を伝わった音質ということになる。つまり、ADSL同士の通話でも電話並の音質が期待できるというわけだ。


 インターネット電話が可能なブロードバンドルータは他にヤマハの「RTA55i」と「RTW65i」がある。しかし、RTA55iは無線LAN未対応で実売約3万5000円とSR-21VoIPより高価だ。また、RTW65iはIEEE802.11b内蔵で実売約4万5000円とSR-21VoIPに無線LANカードを追加した場合とほぼ同額だが、IEEE802.11bのみの対応になる。こうしたことから、無線LANが不要ならSR-21VoIPがもっとも安価な選択であり、また1台でIEEE802.11aを使うのならSR-21VoIPが唯一の選択となるだろう。

SR-21VoIPの主なスペック
製品名 SR-21VoIP
WAN側インターフェイス 10BASE-T/100BASE-TX
LAN側インターフェイス 10BASE-T/100BASE-TX×4、IEEE802.11a(オプション)、IEEE802.11b(オプション)
サイズ 52(W)×144.4(D)×155(H)mm
重量 約550g(無線LANカード装着時)

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