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“オープンソースウェイ”レポート

2002年12月25日 22時48分更新

文● 編集部

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明星大学情報学部の加藤みどり氏は、オープンソースを含む、一般に公開されたオープンな技術を採用するビジネスモデルの可能性と事例を紹介した。

明星大学情報学部の加藤みどり氏明星大学情報学部の加藤みどり氏

加藤氏によれば、企業にとってオープンな技術を採用することは、

  • 開発速度、品質の向上
  • 人的、経済的な内部資源の節約
  • コミュニティからの学習
  • プロジェクトの無償評価
  • ビジネスチャンスの確保
  • 早期参入
  • リスクの低減
  • 将来のユーザー、パートナーの増加
  • 技術の標準化
  • 企業イメージの向上

といったメリットがあるという。一方、技術の占有が不可能になる、ビジネスのコントロールが難しいといったデメリットもあり、公開された技術を採用するだけでビジネスが可能になるわけではなく、既存のビジネスと同様に自社の競争優位を生かした戦略が必要になるとした。

その上で、オープンな技術のメリットを生かすことができるビジネスモデルとして、

  • オープンな技術と差別化可能なビジネスモデルを組み合わせたもの
  • オープンな技術と差別化可能な技術を組み合わせたもの
  • ビジネスのキーとなるオープンな技術自体をコントロールするもの

の3つを提案した。また、既存のサービスを中心としたオープンソースビジネスについては、単純なサービスモデルでは差別化が困難であり、何らかの差別化が必要であると語った。

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