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【オーバークロック研究室】Pentium 4をガス冷でオーバークロック(その1)

2002年11月25日 05時33分更新

 前回のテストでは、水冷キットを使ってオーバークロックマシンを動作させてみた。それは比較的ローコストでありながら、思った以上の成果が得られたと言って良いだろう。ただし、水冷キット以外に特別な冷却装置を併用しなかった関係で基本的な冷却性能は強制空冷の域を脱していない。そこで今回は、コストを度外視して積極的なCPU冷却に取り組んでみた。目標は、CPU温度を室温以下に下げてみる。可能なら零下数℃まで持ち込んで前回に比較してどこまでオーバークロック可能か試してみたい。そのために用意した冷却装置が「Vapochill」である。

●ガス冷却システム「Vapochill」について

今回は、Vapochill 7th generationをベースにPentium4システムつまりSocket478マザーボードを組み込んでオーバークロックテストを実施

 “Vapochill”(バポチル)とは、デンマークのAsetek社が販売しているガス冷却システムで、独自のタワーケース(フルタワーサイズ)に、本来はキャンピングカー用の冷蔵庫やポータブル冷蔵庫に用いられる冷却装置を組み込んだパソコンケースである。Vapochillの冷却装置は、コンプレッサー、コンデンサー、エバポレータ等々から成り立っており、それぞれの装置で冷媒(当然代替フロンのR134a)を圧縮、凝縮、蒸発させて連続的に熱移動を行える仕組みになっている。このうち、吸熱する部分(つまりエバポレータ)が冷蔵庫やエアコンなどと異なり、CPUへダイレクトに固定できる形状に設計されているところが特徴的。そして冷却装置の性能は空冷方式では実現不可能な低い温度を提供してくれるシステムとなっている。単に冷却装置を動作させただけの状態ならエバポレータは、おおよそマイナス20℃まで下がる能力を持つと言うシロモノ。ただ、温度だけを云々するなら、他にも強烈な手段は思い浮かぶが、持続性の面では、実用的かつ経済的に低温を維持できる装置の一つであることに間違いはないだろう。つまり、空冷方式では実現できない室温以下のCPU温度を常用レベルで安定して確保できる冷却装置なのだ。



タワーケースの上部に組み込まれた「Vapochill 7th generation」の冷却装置。写真左端には、12cm角ファンを備えたコンデンサーが配置され、中央やや右に黒い楕円状のコンプレッサーが見える
「Vapochill 7th generation」のエバポレータ部(Socket370/SocketA対応タイプ)。空冷のヒートシンクや水冷の水枕に該当する部分で、さしあたって「ガス枕」と呼べば分かりやすいだろうか。このガス枕とコンプレッサー間は、ジャバラ状の管で接続されているのである程度の曲げに対する融通はきく
コンプレッサーから突き出たパイプから冷媒回路とのアクセスを行うが、Vapochill 7th generationではロウ付けで封印されている。上級者には不満かも知れないが冷媒が漏れる可能性が低い分、安全性は高い

 本来、このようなガス冷装置は、ごく一部のオーバークロックマニア(特に冷却マニア)が除湿器や冷風機などを改造して実用していた。身近なところではAkiba2GO!のコラムで森本琢司氏が果敢にチャレンジなさっておられたが、内容を読むと専門的な知識だけでなく、特殊な工具類や部材を揃える必要性があり、誰もがおいそれと手中に納められるテクノロジーではなかった。ましてや大気中に放出すると地球環境に悪影響を及ぼす媒体(フロンガスなど)を扱う関係上、理にかなった回収方法を用意するとなると個人ではなかなか難しい問題も加わってくる。

 このような背景をふまえて再考すれば、Vapochillの存在は有意義であり、特別な専門知識や工具、部材、設備などを必要としないで高度なテクノロジーをゲットできるのだから有難い。また、現在の最新バージョンとなる“Vapochill 7th generation”では、間違っても冷媒を放出できないように冷媒順路はロウ付けで封印されており、環境面と装置の保全を確保している。ただ、残念な事にVapochill 7th generationの入手性に問題があるかも知れない。現時点では、国内に扱うショップが少なくて簡単に入手できないようだ。場合によっては「個人輸入」とうい手段を覚悟しなければならないだろう。

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