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Celeron-2GHz/PX845PEV Pro(i845PE)

Celeron-2GHz/PX845PEV Pro(i845PE)

2002年11月23日 06時56分更新

文● 那須 涼介

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絶対性能でPentium 4に劣るCeleron
DDR333の効果はまずまず

 では、実際の性能を見ていこう。なお、Celeronについては、i845E&DDR266マザーを用いてテストしている。また、Celeronは2.66GHzで動作させた結果も掲載している。このオーバークロック時は、FSBを533MHzベースにした以外、コア電圧上昇などの操作は行っていない。SYSmark 2002のテスト中1度だけハングしたが、それ以外に不安定な動きを見せたことはなく、少なくとも編集部で購入した個体はかなり大きめのマージンを持っていることが確認できた。

テスト環境
  • マザーボード:ASUSTeK P4B533-E(i845E)、ASUSTeK P4T533-C(i850E)
  • メモリ:256MB(PC2700、PC2100、PC800とも)
  • ビデオカード:GeForce4 Ti4200搭載カード
  • OS:Windows XP Professional英語版+SP1
グラフ1 SYSmark 2002
グラフ1 SYSmark 2002の結果。
グラフ2 3DMark 2001SE
グラフ2 3DMark 2001SEの結果。
グラフ3 動画圧縮
グラフ3 動画圧縮の結果。
グラフ4 Superπ
グラフ4 Superπの結果。

 まず、グラフ1はSYSmark 2002による比較。案の定、Celeronがかなりの苦戦となっている。Celeron-2GHzでPentium 4-1.60AGHzに劣るほか、2.66GHzまでオーバークロックしても、同-2AGHzには追いつかない。一方のチップセット側、DDR333を用いたi845PEはPC800を用いたi850Eに迫っている。

 3DMark 2001SE(グラフ2)でもSYSmark 2002と同じ傾向だが、Celeronはさらに差をつけられた。2.66GHzで動くCeleronでさえ、Pentium 4-1.60AGHzに負けるのだ。これはSuperπ(グラフ3)でも同じ。一方、健闘したのが動画圧縮(グラフ4)。ここでのCeleronは同じクロックのPentium 4より少し劣る程度のスコアを出している。2.66GHz動作のCeleronは2.40BGHz動作のPentium 4と互角だ。

動画用、入門用向けCeleron
DDR333を生かせるi845PE

 2GHzまでに達したCeleronだが、小さい2次キャッシュ容量のため、オフィスアプリや3D性能でのパフォーマンスは期待できない。とはいえ、これらの性能は今やどのCPUでも十分なレベルに達している。それより、最近CPUを酷使する機会といえば、動画圧縮が一番に思いつく用途だ。この方面の性能が高いのは心強い。また、1万3000円前後からという価格が魅力なので、Pentium 4ベース環境の入門用として、また動画圧縮を行うサブマシン用として価値は高い。

 一方、i845PEはDDR333対応以外に大きなインパクトはないが、確実に性能が上がっていることはわかる。i845E&PC2100のユーザーがマザー&メモリとセットで買い換えるまでの必然性は感じないが、PC2100とPC2700のメモリ間、i845Eとi845PEのマザー間での価格差は小さいことを考えると、これからPentium 4環境を整えようというユーザーには、i845PE&PC2700がお勧めなのは間違いない。

PX845PEV Proの主なスペック
製品名 PX845PEV Pro
チップセット i845PE(Intel)
メモリソケット DDR DIMM×3(最大2GB)
拡張スロット AGP×1、PCI×5
FSBクロック 100~248MHz(1MHz刻み、BIOS)
メモリクロック FSB 100MHz設定時 FSB:メモリ/3:4
FSB 133MHz設定時 FSB:メモリ/1:1、4:5、3:4(BIOS)
CPUコア電圧 1.100~1.850V(0.025V刻み、BIOS)
DIMM電圧 2.5~2.8V(0.1V刻み、BIOS)
ボードサイズ 294(H)×200(W)mm

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