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プロトン、ミュージッククリップ作成ソフト『MAGIX Music!』を6月21日に発売

2002年05月17日 18時35分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)プロトンは15日、都内で発表会を開催し、ドイツのMAGIX社と販売契約を締結し、(株)ソフトボートが31日に発売を予定していた、ミュージッククリップ作成ソフト『MAGIX Music!』と、ノイズ除去&音質向上ソフト『MAGIX Audio Cleaning!』の発売を、6月21日に延期すると発表した。

(株)プロトンは、5月1日付けで、(株)ワイ・デー・ケー・システムセンターと(株)ソフトボートを吸収する形で合併した。合併は、3社の親会社である(株)アイネットが行なったもの。同社は、2月に(株)ワイ・デー・ケーから株式を取得し、(株)ワイ・デー・ケー・システムセンターを子会社とした。また3月に、(株)プロトンが実施した第三社割り当て増資を引き受け、プロトンを子会社としている。合併の目的は、従来から同社の子会社である(株)ソフトボートのソフトウェアの輸入販売事業に、プロトンのハードウェアの製造および販売事業、YDKシステムセンターのネットワーク工事・保守サービス事業を組み合わせて、システム設計から保守サービスまでを、一貫して提供できるシステムハウスを設立するためとしている。また、ハードウェア生産機能を国内に維持することで、顧客の要求するシステム製品の最適化、および小ロットへの対応力などを強化するためだという。3社の合併比率は1:1:0.01(プロトン:YDKシステムセンター:ソフトボート)。合併後の資本金は6億2800万円。代表取締役には、アイネットの常務取締役である今野一志氏が就任する。従業員数は122名。本社所在地は神奈川県藤沢市藤沢。なお各企業は、“プロトン事業部”“YDKシステム事業部”“ソフトボート事業部”として、それぞれ個々の事業を継続している。

プロトン代表取締役社長の今野一志氏
プロトン代表取締役社長の今野一志氏

発表会において、代表取締役社長の今野氏は「法人におけるパソコンや設備投資への需要は、年率10%の伸び率を確保している。また、国内のITサービス市場は約8兆円規模となり、大手PCメーカーは、ハードウェアビジネスからソフトウェアビジネスなどにシフトしてきつつある。新生プロトンは、プロトンが持っているハードウェアの開発・販売と合わせて、YDKシステムセンターのネットワーク機器販売事業やコンサルテーションサービス事業、ソフトボートのソフトウェア事業を取り込み、お客さまのニーズに沿った販売およびサービスの提供を行なっていく。特に、ソフトに軸足を置いたサービスを心がけていきたい」と語った。

また同氏は、企業向けとコンシューマー向けに、ユーティリティーソフトなどの販売を行なうソフトボート事業部について「ソフトボート事業部を単体で見ると、インダストリーやエンタープライズ向けの製品が多い。今後、ユーティリティー市場だけに依存しない体質への転換を図ると同時に、市場とシェアの拡大を見込んで、コンシューマー向けのエンターテインメントソフト市場に参入する」と述べ、またMAGIXとの提携については「音楽作成ソフトやビデオ作成ソフトなどのリッチメディア製品は、成長が見込めるジャンル。そこで、個人向けリッチメディア市場のリーダーであるMAGIXとパートナー契約を結んだ。我々は、ソフトボートの販売のノウハウとMAGIXの製品が組むことによる成功を確信している」とした。

『MAGIX Music!』と『MAGIX Audio Cleaning!』
『MAGIX Music!』と『MAGIX Audio Cleaning!』

今回発表した『MAGIX Music!』と『MAGIX Audio Cleaning!』は、3月12日に、(株)ソフトボートが発売を発表していた製品。当初、5月31日の発売を予定していたが、両製品に付属するソフトのヘルプファイルに翻訳漏れがあったことから発売を延期したという。このほか同社では、MAGIXのエンターテインメントソフトとして、MP3エンコードソフト『MAGIX MP3!』を7月に、DV編集&DVD作成ソフト『MAGIX Video!』を9月に、音楽作成ソフト『MAGIX STUDIO!』を11月に、それぞれリリースする予定。

ソフトボート事業部ホーム&リテール部の阿子島力氏
ソフトボート事業部ホーム&リテール部の阿子島力氏「市場に対するMAGIXブランドの訴求を図っていきたい」

同社ソフトボート事業部ホーム&リテール部の阿子島力氏は、「ソフトボート事業部では、ハードディスク管理ユーティリティーを販売してきており、昨年からはCD/DVDのユーティリティーソフトの販売を開始した。この次のステップとして、CD/DVDを使う楽しさをお客さまに提供するために、オーサリングソフトウェアや、エンターテイメントソフトウェアの提供を行なう。MAGIXは、ヨーロッパで第2位のエンターテインメントソフトベンダー。発表した製品と合わせて、年内に5タイトルをリリースする。これによって、市場に対するMAGIXブランドの訴求を図っていきたい」と述べた。

同社では、今回発表した製品の、店頭販売とOEMを合わせた初年度の売り上げを、MAGIX Music!が1万5000ライセンスで1億円、MAGIX Audio Cleaning!が1万2000ライセンスで8000万円と見込んでいる。

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