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サティヤム コンピュータ サービス、日本支社の2002年度事業計画を発表 ――前年度比3倍増の売上目標

2001年12月12日 18時07分更新

文● 編集部 今井睦俊

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インドのサティヤム コンピュータ サービス社の日本支社は12日、都内で記者説明会を開催し、日本支社の2002年度(2002年4月~2003年3月)の事業計画などを発表した。記者説明会には、本社から日本担当のTR・アナンド(TR Anand)上級副社長とマネージングディレクターのB・ラマラジュ(B. Rama Raju)氏などが、日本支社から小林靖雄支社長(CEO-Japan Operations)が出席した。

B・ラマラジュ氏
同社の会社概要について説明するB・ラマラジュ氏
35ヵ国の事業拠点が高速の通信回線で結ばれている
35ヵ国の事業拠点が高速の通信回線で結ばれているという

サティヤム コンピュータ サービスは、海外からIT関連のプロジェクトを受託し、インド国内でシステム開発を行なう企業で、1987年の設立。創立から平均すると年率80%以上の成長率を記録し、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している。35ヵ国に事業拠点を持ち、1万人以上の専門スタッフがコンサルティング/開発/サポートなどの業務に従事している。同社は、プロジェクト工程を社内で国際的に分業する“RightSourcing”と呼ぶ開発モデルを採用。同モデルは、プロジェクトの分析/プランニング/GUIの設計/システム完成後のインプリメンテーション/オンサイトテストなどを、顧客に近いローカルセンターの専門スタッフが担当。詳細設計/コード化/テスト/ドキュメンテーション/プロジェクト管理などを、インドのオフショア開発センターの専門スタッフが担当する。人件費の安いインドでシステム開発の大半を行なうため、コスト削減や開発期間の短縮を図れるとしている。

RightSourcingモデルを採用
分析/プランニング/サポートを顧客企業の近くの拠点(オンサイト)で、詳細設計/開発などをインドの拠点(オフショア)で行なうRightSourcingモデルを採用

記者説明会の中で、同社のアナンド上級副社長は、同社がプロジェクトのコスト/期間を削減できる開発モデルを持つほかに、ソフトウェアプロセスの品質改善を追求していることを強調。ISO9001の2000年版を取得し、品質の監視/管理のためのツールを作成。また、同社の品質コンサルティングに基づいて、(株)東芝がソフトウェアプロセスの品質改善を行なっていることを紹介した。同氏は、1994年に開始した日本での事業展開についても言及。「25人のバイリンガルスタッフを日本のローカルセンターに配置することで言葉の壁を克服し、顧客企業と長期間の信頼関係を築いている」と語った。同社の日本国内での顧客企業は、沖電気工業(株)、ソニー(株)、(株)電通国際情報サービス、三菱電機(株)など。

小林支社長日本法人の2002年度事業計画を説明する小林支社長

同社日本法人の2002年度事業計画に関しては、小林支社長が説明を行なった。売上計画は、2001年度と比較して約3倍増で、全社の売上の10パーセントを目標にしている。また、人員体制では、現在の90名(インド人50名/日本人40名)を、2002年度中に約150名まで増強する。さらに、営業展開の主力となっているダイレクトセールス部門に加え、ITベンダーとの協業によるチャネルセールス部門を強化し、両部門の比率をダイレクト40%/チャネル60%にする計画という。同氏は、「営業展開のターゲットとして、金融/製造/通信の3業種に重点を置く」とし、「各種機器の組み込みソフトの開発は同社の得意分野であるので、家電/自動車などの機器メーカーなどへ積極的に売り込みを図る」と述べた。

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