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G.CREW 8 “PERSONS”/PhotoCrew 2 “PERSONS”

G.CREW 8 “PERSONS”/PhotoCrew 2 “PERSONS”

2001年07月06日 17時48分更新

文● 伊藤裕也

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G.CREW 8 “PERSONS”/PhotoCrew 2 “PERSONS”

デザインエクスチェンジ

8980円(G.CREW 8 “PERSONS”)
8980円(PhotoCrew 2 “PERSONS”)

メッツが開発した低価格グラフィックツール「G.CREW 8」「PhotoCrew 2」は、当初Webサイト上での直販のみだったが、このたびデザインエクスチェンジがオリジナルデザインコンテンツをセットにして「G.CREW 8 “PERSONS”」「PhotoCrew 2 “PERSONS”」として店頭販売を開始した(直販も引き続き行われる)。ここではこれら2本のグラフィックツールの機能を紹介する。
※本レビューはDOS/V ISSUE 2000年9月号に掲載された記事を加筆・修正したものです。

DTP機能が向上した「G.CREW 8」

メイン画面
G.CREW 8のメイン画面。画面右にあるブック風のアイコンが並ぶエリアには、クリップアートのサムネイルが格納されている。

 G.CREWは、簡易DTP機能を搭載したベクターベースのグラフィックツールだ。ポスターや暑中見舞い、名刺、ビデオラベルなど、ホビー/ビジネス用途あわせて1600種類以上ものテンプレートを持ち、印刷物を素早く簡単に作成できるソフトとして、ご存じの方も多いだろう。
 その最新バージョンであるG.CREW 8ではさまざまな機能強化が行われているが、中でも特に注目すべきポイントはテキストを指定した領域に流し込む機能「レイアウト枠の強化」である。G.CREWでレイアウト枠を用いて文書を作成する場合は、

  1. レイアウト枠のダイアログで、最初に段組などのレイアウト枠に関する各種パラメータを決める
  2. 付属のレイアウト枠エディタを用いて文字を入力する

――といった手順をとるが、実は旧バージョンのレイアウト枠エディタでは、行間や文字間隔を自由に指定できないなど、表現力の弱い部分があった。

レイアウト枠
レイアウト枠エディタ(左)では、行間や文字の間隔をユーザーが指定できるようになった。たとえば、行間は段落の指定ダイアログ(画面右)より操作できる。
 そこでG.CREW 8ではレイアウト枠エディタを強化し、行と文字の間隔を0.1ポイント単位で細かく指定できるようにした。間隔の指定は拡張(つまり行間/字間を標準状態よりも広げる)のみで逆に標準よりも詰めることはできないが、パーソナルユースであれば、これでも十分といえよう。ちなみにこの間隔調整は、レイアウト枠エディタの中で範囲指定した一部分だけに適用することも可能だ。このほか、マーカーペン効果(文字の背景部分にのみ着色する)と上付き/下付き文字にも対応できるようになった。



ポスター印刷
ポスター印刷では、ひとつの印刷物を複数のパーツに分断した状態で出力可能。
 G.CREW 8には、もうひとつ大きなポイント「ポスター印刷機能の新設」がある。ポスター印刷機能とは、プリントアウトの際に作業対象の大きな画像を分割し、複数の用紙に出力する機能である。作成できる印刷物のサイズは最大5m四方。手元にA3/A4サイズまでのプリンタしかなかったとしても、A2やB2サイズ、あるいはそれ以上の大きさの印刷物を作成できる。分割された用紙を貼りあわせるためのガイド/のりしろも一緒に印刷されるので、貼りあわせで失敗することはまずないだろう。特に学校や店頭に張りだすような大版のポスター・告知といった印刷物作成には、まさにうってつけといえよう。



Web用保存機能
Web用画面の保存機能では、最適化前と最適化後の画像を見比べながらファイルを保存できる。
 ほかにも、レイヤーやページの内容がサムネイルで表示されるようになったり、圧縮や減色の度合いをプレビューで調整しつつJPEG/GIFフォーマットで保存できる「Web用画像として保存」機能が新設されたりと、冒頭で記したように、機能強化は多岐にわたっている。ただし、Web用画像の保存機能に関しては、少々注意すべき点がある。この機能におけるラスタライズ時には、保存時の解像度を指定できず、あらかじめ最終的に表示したい画像解像度を計算し、“mm単位での用紙サイズ”で指定するか、付属のフォトレタッチソフト「PhotoCrew Light」でリサイズしなければならない。
 機能としては重宝するものであるだけに、次のバージョンではダイアログの中にサイズを指定する仕組みを設けるか、用紙サイズの設定にほかの単位(pixelなど)を使用できるようにする、といった改善を望みたいところだ。



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