秘密のベールに包まれた開発環境の姿が明らかに!?

XBOX開発システムの秘密に迫る

[アスキー編集部] ネットワークゲームの開発はスタンドアロンのゲームと比べて複雑になりますし、日本のゲームデベロッパはあまり経験のない分野です。ネットワークゲームの開発支援はどのように行なうのでしょう。

[吉岡] 正式な発表についてはまだできませんが……。確かにネットワークゲームはノウハウを持たないデベロッパが多く、どういう形で支援するのがいいかについては検討を行なっている最中です。

　ただ一番大きな「支援」という意味では、Xboxが100％ Ethernetを装備したハードであることだと思います。開発者から見れば、ネットにつながることを前提としたゲーム開発ができるという点は大きいですね。

[アスキー編集部] Ethernetを標準搭載したことに対するデベロッパの評価はいかがでしょう。

[吉岡] 今はまだ日本ではブロードバンド接続が普及していませんが、早ければ1年、遅くとも3～4年以内には確実普及しますよね。そこを見越して将来のビジョンを見ている方からは高く評価されています。

[アスキー編集部] しかしXbox自体にはモデムもTAもありません。これでは開発の際にターゲットとすべき回線速度が不明確になります。そのうえ56kモデムとISDN TA、DSLモデルごとに異なったコードを作ることにでもなれば、開発者にとっては負担が大きいと思いますが。

[吉岡] デベロッパの方たちは、回線の能力に応じてゲーム性を考えています。たとえばチャットが中心のオンラインゲームなら、回線は細くても大丈夫でしょう。しかし世の中には既存のビジョンとは離れたネットゲームのアイデアを持っている人もいます。今までのネットゲームとは違うものが作れるのがXboxですし、そのためにEthernetを使っていただきたいですね。