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PHOTO EXPO 2001

PHOTO EXPO 2001

2001年03月27日 21時12分更新

文● 行正

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銀塩カメラも健在

銀塩カメラにも新製品が登場。PENTAXファンが待ち焦がれていたAF一眼レフモデルで、使いやすいモードダイヤルや傾斜して見やすい軍艦部を採用するなど、コンパクトAF一眼レフカメラとしては後発だが既存製品をよく研究している。

 さて、デジタルカメラに押され気味とはいえ、銀塩カメラの人気も健在だ。とくにこのショウで初のお目見えとなったPENTAXの一眼レフ35mmカメラ「MZ-S」、ニコンのコンパクト一眼レフ「Nikon u(ユー)」「Nikon FM3A」などは期待の新製品だ。



銀塩カメラユーザーにとって待望のフィルムスキャナ新製品のニコン「COOLSCAN」。

 さらに、カメラ単体だけではなく、銀塩フィルムのデジタル化、あるいはデジタルデータの出力という、デジタルとアナログを繋ぐ機器も重要な製品となっている。発表されたばかりのニコン「COOLSCAN IV ED」「SUPER COOLSCAN 4000 ED」を初めとするフィルムスキャナ製品や、同じくフィルムスキャンに使用するための機能を備えるキヤノン「CanoScan D2400U」などは銀塩カメラユーザーによって注目の製品だ。



興味深いのがミノルタの「マクロツインフラッシュ2400」。2つのアームの先に発光部を持つライトシステムで、小物や花などの撮影に威力を発揮しそうだ。となりにあるのも新発売のリングストロボ。

 また、エプソンは同社のデジタルカメラ&プリンタとともに「Print Image Matching」を大きくアピールし、富士写真フイルムは「FinePix 6800Z」「FinePix 4800Z」とともに同社の印画紙出力サービス「FDiネットプリントサービス」のブースを設けるなど、単なる製品だけでなく画像の入力から出力まで一貫してユーザーを取り込むサービスを展開していたのが印象深い。



おもしろいケンコーの新製品は「デジタルカメラ用液晶フード」。明るいところで液晶が見づらくなるのを防ぐ製品で、コンパクトに折りたためる。レンズ付きのほうは液晶をビューファインダのように見ることができる製品。

 このほか、写真映像用品としては、カメラ用三脚やバッグ、フィルタなどでおなじみのHAKUBAやケンコー、LPLといった用品の展示にも興味深いものがあった。とくにデジタルカメラ用の製品が飛躍的に伸びているという印象を受けた。



注目のミニカメラはメガハウスの「SHARAN」シリーズ。1/4サイズのミニチュアながらちゃんと写る。同サイズの皮製カバーやローライフレックス2.8F(二眼)などの新製品が注目で、上部にあるウェストレベルファインダで構図を確認するのも本物どおり。メガハウスにはユーザーからデジタルカメラを内蔵したモデルも作ってくれという要望もあるそうだ。

 低価格デジタルカメラに関しては、コニカ「Q-mini」など一部のメーカーの製品も展示されていたが、やはりカメラマニアからは冷ややかな扱いを受けていたようだ。低価格デジタルカメラは、どちらかといえば同時にビッグサイトにて開催されていた「2001東京おもちゃショー」のほうが展示としては適していたかも知れない。
 対照的に、ミニチュアで銀塩カメラの名機を復刻し、ミノックスフィルムで撮影も可能なメガハウスの「SHARAN」シリーズはかなり注目を集めていた。カメラ機能は単焦点、シャッター速度固定、絞り固定という、オモチャ以外のなにものでもないのだが、カメラデザインはニコンFやライカIIIなどの往年の名機を忠実に再現(1/4サイズ)しており、マニア心に訴えるものがある。
 実用という点では低価格デジタルカメラのほうが高いような気もするが、こちらのほうに人気が高いというのも、デジタルカメラに押されつつも銀塩カメラが文化として成熟し、根強い固定ファンを確立し続けているということをうかがわせる。

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