ヒートシンクのフィンと固定方法が、これまでの製品とはまったく異なるCPUクーラー「MC370-D」(型番)が登場し、話題になっている。
まず、驚くのはヒートシンクのフィン形状で、円柱形のものが188本立っている点。アルファ製のクーラーに六角柱のフィンを採用したものが存在するが、円柱形ははじめてだ。また、このフィン、一般的な冷間鍛造法を用いて作られたものかどうかは不明だが、ヒートシンクの側面を見てみると円柱フィンを1本1本ネジ込んだかのような跡がみられる。もちろん手作業ではないだろうがが、これまでのヒートシンクとは違った特殊な作り方をしていることが予想できる。
CPUファンのヒートシンクに円柱のフィンが採用されているケースは珍しい |
さらに、CPUソケットへの装着機構に工夫が凝らされているのも注目点。下の拡大写真をみていただくとわかるのだが、ヒートシンクの固定には両サイドについているバネ付きのネジを利用する。
バネ付きネジを利用して固定する |
大抵のCPUクーラーは、CPUソケットのツメに固定金具をひっかける際、力を入れる必要があった。無理にバネを押し付けたり、横にズラしたりしてCPUのコア欠けの原因になる場合もあった。それに比べて同製品は、ドライバーでネジどめする感覚(実際にはネジを緩めるとバネが戻りしっかり固定される)で固定できるので、比較的扱いやすいのではないだろうか。
説明書に掛かれていた図 |
ちなみに、ファンとヒートシンクは自分で組み立てるスタイル。電源はマザーボードの3ピンからとる形になっているが、3ピンを4ピンに変換するコネクタも同梱されている。
サイズは、ヒートシンクが63(W)×63(D)×40(H)mm、ファンが高さ25mmの6cm角となっている。
高速電脳(6280円)、PCiN秋葉原(6880円)、コムサテライト2号店(7800円)、CUSTOM(6980円)で販売中。
新しくなったTaisol製クーラー(左)と従来製品(右) |
なお、コムサテライト2号店では、先週登場したTaisol製クーラー「CGK742AL-SF」(アルミ製ヒートシンク)、「CGK760CU-SF」(アルミ+銅)に搭載されているファンを変更した新製品「CGK747AL-BIG」(4500円)、「CGK761CU-BIG」(7300円)の販売を開始している。 新しいファンは高さが前バージョンより高くなっているが、回転数が4800rpmから4300rpmに下り、静かになっているとのこと。
【取材協力】