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FMV-DESKPOWER C5/80WL

FMV-DESKPOWER C5/80WL

2000年11月20日 11時01分更新

文● 山口

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FMV-DESKPOWER C5/80WL

富士通

オープンプライス

DESKPOWERシリーズの2000年冬モデルには、随所に新しい試みが見受けられるが、その1つが、1280×768ドット表示をサポートする17インチのワイドTFT液晶の採用だ。スリムタワーの「DESKPOWER C」シリーズでは、PentiumIII-800EBMHzと同866MHzを搭載した2モデルに、この横長の液晶モニタがセットになっている。液晶モニタはデジタル接続で、本体とモニタはケーブル1本でつなぐことができる。このケーブルで、モニタに電源も供給されるので、すっきりとセッティングできるのが嬉しい。ここでは、Pentium-800EBMHzの「C5/80WL」をレビューする。

無線式キーボードで DVDをリモートコントロール

 PentiumIII-667MHzから同1GHzまで、全7モデルをラインナップするDESKPOWER Cシリーズの中で、C5/80WLは、ミッドレンジに位置する。PentiumIII-800EBMHz搭載機は3モデルあり、その中では、もっとも価格の高いモデルだ。後の2モデルは15インチTFT液晶モニタがセットになっていて、DVDモデルとCD-RWモデルがそれぞれ用意されている。C5/80WLはDVD-ROMドライブを装備するが、これは当然と言えば当然。なぜ、ワイド液晶なのかというと、より快適にDVD-Videoが鑑賞できるというのが第一のメリットだからだ。再生ソフトとして「WinDVD 2000」がプリインストールされており、ビスタサイズの映画なら、ワイドスクリーン表示で、369(W)×221(H)mmの画面をフルに使って映像を表示することができる。
 もちろん、Windowsのデスクトップにおいても、Excelなどの表計算ソフトで大きな表を集計したり、Webサイトを参照しながらの作業でウィンドウを複数開いておきたいときなど、横長画面が活かせるシーンは多々あるだろう。
 モニタの液晶は、上下/左右に160度の広視野角を持つ「MVAパネル」で、コントラストも400:1と非常に高い。また、DVDなどの動画再生か、ワープロや表計算ソフトなどの静止画面かによって、ガンマ、色合い、色の濃さなどを自動調節する「おまかせモード」が組み込まれている。
 本体とモニタは、専用のケーブル1本で接続する。モニタには、ステレオスピーカが内蔵され、電源はこのケーブルを通じて本体から供給される。USBポートは本体に1つ、モニタに2つ配置されており、ヘッドフォン端子も両方に用意されている。なお、本体側のヘッドフォン端子は光デジタルオーディオ出力と兼用で、DVDのDolby AC-3出力をサポートしているが、この冬モデルから、ドルビーヘッドフォンにも対応となった。WinDVDの市販パッケージで、ドルビーヘッドフォンに対応しているのは、WinDVD 2000の次バージョンである「WinDVD DH」からとなるが、C5/80WLには、ドルビーヘッドフォン機能を追加したWinDVD 2000(拡張版)がプリインストールされている。

付属の液晶モニタはデジタル接続なので、画面の表示位置などの調整が不要。背面にUSB×2ポートとヘッドフォン端子が用意されており、スタンド部分にステレオスピーカを内蔵する。
モニタのサイズは、449(W)×175(D)×378(H)mmで、奥行きは、15インチTFT液晶モニタと変わらない(厳密に言えば、3mm短い)。デジタル接続の液晶モニタなので、重量も約5.5kgと軽めだ。

 さらに、Cシリーズのうち、液晶モニタがセットのモデルに付属するキーボードとマウスが無線式になったのも、この冬モデルからの特徴だ。キーボード上には、4つのアプリケーション起動ボタンのほかに、音楽CD/DVDの操作ボタンと音量調節ボタンなどを配置しており、画面からやや離れた位置でもDVDの再生や停止といった各操作が行えるのが便利だ。稼働範囲は約1m。

DESKPOWER Cシリーズの液晶モニタセットモデルに付属する無線式キーボード。キーボード奥に、左から、音楽CD/DVDの操作ボタン、4つのアプリケーション起動ボタン、音量調節ボタン、ミュートボタン、スクリーンセーバボタン、スタンバイボタンが並ぶ。マウスも無線式のものが付属する。

 その他の強化点としては、プリインストールソフトに、携帯電話との連携をサポートするソフトの拡充が挙げられる。特に、iモードのメール管理、待ち受け画面の編集、PCのキーボードからダイレクトにiモードに文字を入力するといった、iモードとの連携機能が豊富になっている。
 なお、携帯電話の接続には、オプションのUSBケーブル(携帯電話用/PHS用/cdmaOne用がそれぞれ5000円)が必要となり、電話の機種によっては動作しないソフトもある。動作確認機種一覧は、富士通のWebサイトhttp://www.fmworld.net/auseful.htmlで見ることができる。

 DESKPOWER C5/80WLの市場価格は、11月上旬時で約28万円。ほぼ同スペックで、15インチTFT液晶/CD-RWドライブを装備する「C5/80LR」が約25万円強、HDD容量を30GBに落とし、かつ15インチTFT液晶/DVD-ROMドライブを装備する「C5/80L」が約23万円程度となっているので、C5/80WLTは、ワイド液晶の分、割高になっているのは否めない。しかし、ワイド液晶は、PCで映画を見ても画面が小さくて楽しくないと思っている人の常識をくつがえす魅力を備えている。自分の部屋のPCで映画を存分に楽しみたい人には、決して高すぎる買い物ではない。

メモリスロットは2つで、うち1つに64MBのDIMMが装着済み。拡張スロットは、PCI×2スロットが使用できる。そのほか、本体前面にPCカードスロットも用意している。
中央のメール型のアイコンが、メール着信ランプになっている。IEEE1394端子、マイク端子、光デジタルオーディオ出力端子、USBポートが、すべてフロントアクセスになっていて便利だ。
CPU PentiumIII-800EBMHz
メモリ 64MB
ビデオ i810E
HDD 40GB
DVD-ROM DVD12倍速/CD40倍速
通信 モデム
OS Windows Millennium Edition
モニタ 17インチ・ワイドTFT液晶
Officeアプリ Microsoft Office 2000 Personal(SR-1)

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