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【MST2000 Vol.3】組み込み用OS搭載の携帯端末が多数──三菱がPocket PCを発売か

2000年11月15日 21時29分更新

文● 編集部 佐々木千之

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15日から17日までの3日間、東京・有明の東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催中の組み込み用ハード/ソフトの展示会“MST2000”では、家庭向けの携帯インターネット端末が多数展示された。その中からいくつかを紹介する。

組み込み機器というと、現在は工業(工場)用途が主流だが、MST2000の展示会場では、個人が家庭で日常使用するという想定の鮮やかな色の試作品やリファレンスデザイン製品が、むき出しのボードの間に目立った。各社ともすぐに日本で製品化というような状況にはないものの、インターネット家電の一部として使えないかといった引き合いが家電メーカーから来ているようだ。

特に、QNXソフトウェア システムズと、QNX OS搭載の『Geode WebPAD』を発表したナショナル セミコンダクター ジャパン(株)のブースでは、QNX OSのほかにも、いろいろなOSを搭載したWebPADやインターネット端末がたくさん展示されていた。

パーソナルメディア(株)のBTRON仕様OS『超漢字』を搭載したWebPAD
Geodeを搭載した、スウェーデンのエリクソンがヨーロッパで発売しているインターネット端末『HS210』。OSは組み込み向けのLinux(具体的なディストリビューション名は不明)
台湾のエイサー社が米国で販売している家庭向けインターネット端末『i-Station』。これもGeode搭載でOSはWindowsCE
DT Research社のインターネット端末『DT300』。OSはBeOSを採用している
こちらはQNXソフトウェアシステムズのブースに展示されていた『MobileGT』。米モトローラ社が試作した車載用情報システムで、プロセッサーには組み込み用PowerPC MPC823e、QNX OSを利用している
アーム(株)のブースに展示されていた、『ゲームボーイアドバンス』の“中身”。同社のプロセッサー『ARM7DTDMI』が搭載されていることをアピールしていた
日本電気(株)は組み込み向けプロセッサー『VR4122』を使ったウェブフォンのリファレンスデザインを展示
WebPADによく似た外見をしているが、こちらはウインドリバー(株)が開発したインターネット端末。プロセッサーはインテルのStrongARMで、32MBのRAMを搭載する。OSはウインドリバーのリアルタイムOS“VxWorks”を採用している
オープンソースでロイヤリティーフリーの組み込み機器向けLinux『Hard Hat Linux』の開発を行なうモンタビスタ ソフトウェア ジャパン(株)のブースでは、米スリーコム社に7月末に買収された米Kerbango社のインターネットラジオ『Kerbango Internet Radio』を展示。プロセッサーはPowerPCで、RealAudio形式のストリーミングオーディオの受信と再生を行なう
モンタビスタ ソフトウェアはHard Hat LinuxをコンパックのPocket PCにインストールして展示していた
これもモンタビスタ ソフトウェアブースに参考展示されていた、日立製作所のCrusoe搭載インターネット端末。Hard Hat Linuxが採用されているという
マイクロソフト(株)はWindowsCE機器を多く展示していたが、そのなかに見慣れないものが参考出品されていた。これは(株)ディーディーアイのcdmaOne端末に接続して利用するデジタルカメラ。WindowsCEを採用している
これもマイクロソフトブースにあった参考展示品。ポケットポストペットはすでに発売されているが、注目は左側の三菱電機(株)の次世代携帯デバイス“Trium Mondo”ディスプレー部分の下に“Pocket PC”とある。三菱電機もPoket PCに参入ということか。残念ながら詳細は不明

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