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米サン、米コバルト・ネットワークスを20億ドルで買収へ

2000年09月20日 18時41分更新

文● 編集部 佐々木千之

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米サン・マイクロシステムズ社は19日(現地時間)、インターネットサーバーアプライアンス製品を製造・販売する米コバルト・ネットワークス社を株式交換により買収すると発表した。

株式交換はサンの株式1に対して、コバルトの株式0.5の比率で行なわれ、買収に要する株価の時価総額は約20億ドル(約2130億円)。買収は米証券取引委員会の認証がおり次第行なわれる見込みで、サンの2001年第2会計年度である12月末日までに終了する予定という。

サンは、この買収によってコバルトのサーバーアプライアンス製品群を自社のサーバー製品のローエンドとして取り込み、ラインアップを強化するとしている。

コバルトのサーバーアプライアンス製品には、ウェブサーバー、メールサーバー、FTPサーバーを1つにまとめたオールインワンサーバーアプライアンス『Cobalt Qube』、ウェブサーバーアプライアンス『Cobalt RaQ』、ネットワークキャッシュアプライアンス『Cobalt CacheRaQ』、ネットワークストレージアプライアンス『Cobalt NasRaQ』がある。これらの製品群、特にQubeは小規模の企業や事業所を対象とした製品で、従来のサンのサーバーラインアップに欠けていた部分。

こうしたアプライアンス製品の市場は、現在約22億ドル(約3700億円)で、2003年には約158億ドル(約1兆6800億円)に達すると予測されるなど急速な成長が見込まれている市場で、サンの買収はこの市場を狙ったもの。

この買収についてサン・マイクロシステムズ(株)にコメントを求めたが、「米国でのリリース以外のことは答えられない」とのことであった。また、一方のコバルト・ネットワークス(株)は「こうした買収の話はこれまで数社からあった。今回のサンからの申し出は非常にありがたい話で、両社にとってメリットがあると考えており、全社的に歓迎している。買収後もコバルトの名前は製品のブランドとして継続する予定だ」とコメントした。

コバルトの製品はAMDのx86互換プロセッサーとカスタマイズしたLinuxで構成されている。短期的にはそのまま販売されるというが、Sparcプロセッサーの搭載など、今後なんらかの変更がある可能性もある。

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