(社)電信電話技術委員会(TTC)は22日、第28回標準化会議を開催し、移動体通信に関するものなど、新規18件、改定19件の合計37件の標準規格を決定したと発表した。TTCは、電気通信全般に関する標準化とその普及を行なうことを目的として、'85年10月に設立された民間標準化機関。
CDMA方式自動車・携帯電話システムの他事業者との相互ローミングに関する標準
この標準により、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重多元接続)方式を採用する日本移動通信(株)および第二電電(株)(DDI)のcdmaOne端末と、国内の他事業者との接続が制限なしに行なわれることになる。cdmaOneは、14日に全国カバーのサービスがスタートしている。(詳細記事)インターネットを利用したファクシミリの送受信に関する標準
これは、電子メールを利用してファクシミリのデータを送受信する際の標準。今回の決定でシンプルモードが定められた。同モードは、ファクシミリのデータを画像データとして電子メールに添付して転送する際のフォーマットや、電子メールによる相手先電話番号の指定方法などを規定している。今回の決定ではこのほか、
・PHS端末間の情報送受信に関する標準
・2芯光ファイバーによる光アクセス網の伝送方式に関する伝送速度や回線速度の標準
・ATMネットワークへの非ISDNやPBX回線からのアクセスに関する標準
・音声符号化の標準規格CS-ACELP(Conjugate-Structure Algebraic-Code-Excited Linear Prediction)の拡充
などが決定された。各標準は5月に予定されているTTC評議会を経て正式に発効する。