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シャープ、反射型と透過型の切り替えが可能な新構造の液晶ディスプレーを開発

1999年03月31日 00時00分更新

文● 報道局 佐々木千之

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 シャープ(株)は、反射型と透過型の機能をあわせ持ち、状況に応じて切り替えて使用することができる新構造のTFT液晶『アドバンストTFT<マルチシーンディスプレイ>』を開発し、4月から量産出荷すると発表した。

2型『アドバンストTFT<マルチシーンディスプレイ>』
2型『アドバンストTFT<マルチシーンディスプレイ>』



7型『アドバンストTFT<マルチシーンディスプレイ>』
7型『アドバンストTFT<マルチシーンディスプレイ>』



※注:写真はいずれも、かなり明るいライトのもとで反射機能を働かせつつ、バックライトも点灯した状態で撮影したもの

 このマルチシーンディスプレイは、同社の反射型カラー液晶『HR-TFT<スーパーモバイル液晶>』の技術である“マイクロ反射電極”を使用しながら、その一部を透明にしてバックライトを付加し、通常のバックライト付きカラーTFT液晶としても機能する。これにより、直射日光下から夕闇や夜間など、どのような明るさのもとでも高い視認性が得られる。反射型液晶として動作しているときには、少ない消費電力で動作するためモバイル機器にも適するという。

 従来のスーパーモバイル液晶にフロントライトを付加したものと比べ、ライト点灯時のコントラストが100対1と高く(スーパーモバイル液晶は10対1)、動画など鮮やかに表示が可能となっている。

 今回発表されたのは、デジタルカメラなどの用途を想定した2インチのタイプと、カーナビゲーション用途を想定した7インチ(ワイド型)の2種類。2インチ製品は4月から量産が開始され、サンプル価格は9000円。

 製品の主な仕様は以下の通り。

機種名 LQ020A8FR23 7型ワイド
画面サイズ(対角) 2インチ 7インチ
ドット構成 横560×縦220ドット(デルタ配列)12万3200ドット 横480×3(RGB)×縦234ドット(ストライプ配列)33万6960ドット
ドットピッチ 横0.073×縦0.139mm 横0.108×縦0.375mm
消費電力(反射モード) 0.08ワット 0.45ワット
消費電力(透過モード、バックライト分含む) 0.98ワット(表面輝度150cd/mm2) 5.45ワット(表面輝度200cd/mm2)
共通仕様 透過モード 反射モード
コントラスト比 100:1 5:1
応答速度 50ms 50ms
視野角 上下90度/左右90度 上下70度/左右80度

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