運用管理ソフトなどを出荷している米BMCソフトウェア社は5月21日~26日までの期間、米国・ラスベガスにおいて、プライベートショー“BMC
Assurance 2000”を開催している。このショーには、パートナーや顧客企業から、世界48ヵ国約2000人が参加。ascii24編集部では、数回にわたって、キーノートや記者会見のレポートをお届けする予定。
本稿では22日に行なわれた、米ルーセントテクノロジー社の首席科学者であるアーノ・ペンジアス(Arno
Penzias)氏のキーノートスピーチを取り上げる。ペンジアス氏は、「インターネットの時代には、新たな自己発見、発明を行なっていくことが必要になる。自己を見つめ直すときには、互いに仲良く仕事をすることが重要」と、バーチャルなネット社会でこそ調和が必要で、その調和の元で創造性が発揮されるのだと説いた。
eビジネスではスピードが大事
ペンジアス氏の前に壇上に登場したBMCの会長兼社長、CEOであるマックス・ワトソン(Max P. Watson)氏は、「eビジネスの時代では、これまでにはなかった速度で組織が動かなければならなくなってきた。今までの速度ではダメなのだ」と、eビジネスにおいてはスピードこそが命であると強調した。「しかも、世界規模で展開しなければ生き残れない。それも急いでだ。新しいアイデアを創造し、それを具象化し、それをカスタマーに提供していかなければならない。それを助けるのがBMC」と語った。
米BMCの会長兼社長、CEOのマックス・ワトソン氏 |
調和と創造が新ビジネスの鍵
ルーセントのペンジアス氏は、インターネットの時代では次に何が来ても対応できるようにしておくことが大事で、対応できるだけでなく効率もよくなければならないと説明した。ルーセントの首席科学者であるペンジアス氏 |
ペンジアス氏は、「インターネットでは新しいアイデアが次々に現れている。消費者の側から見ても、製品がもっとも安い値段で買えるようになってくるなどの変化が起こった」と説明し、「では、どう対応していけばよいのか」と聴衆に問いかけた。
「それには新しい発見、発明を行なっていくことだ」と自ら回答を示し、「自分が行なっていることを再確認してみて、そこから新しい発見、発明をしていくとよい。何か新しいことができないか、考えてみる。そういう姿勢が必要」と説いた。
「自分を再確認、再発見するためには、互いに仲良く仕事をすることが重要。そして、自分で解決するということを学ぶことが大切」と、講演を締めくくった。
金賞はMirage Resorts社とWorldspan社
ペンジアス氏の講演のあと、“Best Practices in Enterprise Management”賞が発表された。これは、複数のアナリストが賞にエントリーした企業をレビューして、金賞、銀賞を決めるもの。今年は、米Mirage Resorts社と米Worldspan社が金賞を受賞した。銀賞は、米Bank of America社、米Burlington Northern Santa Fe Railway社、そしてPacific Gas & Electric社がそれぞれ受賞した。
Mirage Resortsはネバダ州にBellagio、Mirageなど5つの有名なカジノを運営、Worldspanは旅行情報や予約を扱っている会社。