富士通(株)と(株)富士通研究所は17日、ノートパソコンのマグネシウム合金製ボディを成形する際に発生する不要部分の材料を、再生して利用する技術を共同で開発したことを発表した。同技術は'99年冬モデルのノートパソコンから適用されているという。
現行モデル『FMV-BIBLO NE』の製造にも、マグネシウム再生技術が使われているという |
同技術は、ノートパソコンの筐体に使われるマグネシウム合金をリサイクルするもの。成形時に不要となった部分を溶解し、その溶解液の成分を調整することにより、初期材料と同等の品質を有する再生材料を得られるという。従来の技術では、リサイクルにより成形品の腐食量が増大するため、ノートパソコン筐体など高い耐腐食性や強度が要求される薄肉成形品には再生材料は使用されていなかった。
今回、同技術による新プロセスにおいて10回以上のリサイクルを行なった結果、初期材料を使用した製品と同等の特性を確認できたという。これにより、全てのマグネシウム合金材料を廃棄することなく使用することが可能となり、地球環境への負荷や材料コストを低減することができるとしている。