(株)矢野経済研究所は27日、音楽配信システムの動向と比較研究に関するレポートを発表した。これは、同社が'99年10月~12月にかけて、国内の音楽配信メーカー6社に対し行なった面接取材によるもの。
それによると、音楽産業の市場規模は2兆3871億円(カラオケ産業の約9500億円、レコード産業の約6000億円含む)、AV機器市場規模は4兆1000億円以上。また、現在発生している音楽業界内でのトラブルとして、デジタル化による権利のトラブル、(社)日本音楽著作権協会(JASRAC)の著作や技術管理上の独占に対する批判、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)の直接配信に対する小売り業者の反発といった問題を挙げている。
小型記録メディア出荷数量推移予測
同社は、小型記録メディア出荷数量推移予測をワールドワイドベースで算出。コンパクトフラッシュ系、スマートメディア、メモリースティック、その他に分類し、それぞれのシェアと出荷数量を発表した。また、それぞれのシェアに関して、'99年('99年1月~12月)に3位だったメモリースティックが、2000年にはスマートメディアを抜いて2位になると予想している。さらに、ソニー(株)が『メモリースティック』を発表したことで、松下電器産業(株)、米サンディスク社、(株)東芝の3社で開発を進めている次世代メモリーカード『SDメモリーカード』とデファクトスタンダードを狙ったぶつかり合いが必須の情勢、としている。
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