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日本電気、若者・女性向けにクリアホワイトのモバイルギアIIなど3機種を発表

1999年10月20日 00時00分更新

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日本電気(株)は10月20日、若者・女性向けに低価格を追求し、カラーデザインを刷新した『モバイルギアII』を発表した。OSはいずれも、『WindowsCE H/PC Pro 3.0』を、また、日本語入力プログラム『ATOK Pocket』を搭載している。

『MC/R430』は、カラー液晶搭載のWindows CE機としては8万9000円と価格を抑えた製品。PHSの64kbpsデータ通信やcdmaOneなど各種無線インフラ対応のインターフェースを内蔵し、人気の電子メールソフト『PostPet』や日本語入力システム『ATOK Pocket』を搭載した。11月16日に発売予定。

また、現行機種『MC/R320』の後継として、乾電池による25時間の長時間バッテリー駆動を継承し、新たに『ATOK Pocket』を搭載したモノクロ液晶モデル『MC/R330』も併せて発表された。価格は6万7000円で、11月16日に出荷予定。

同様に、カラー液晶搭載の現行機種『MC/R520』の後継として、CPUの強化(クロック周波数が133MHzから168MHzに)、PHS/PDC/cdmaOneなど各種無線インフラ対応のインターフェースを内蔵した『MC/R530』も発表した。スクロール操作を容易にする“MGダイヤル”、印刷機能や約6万5000色表示が可能な新ブラウザー『NetFront』の搭載など、モバイル利用についても強化されている。価格は11万円で、同じく11月16日出荷予定。

また、日本電気では、10月20日にユーザーの問い合わせ窓口である“モバイルギアインフォメーションセンター”のフリーダイヤル化を行なう。また同時に、若者や女性向けに実用性や娯楽性の高いコンテンツ(ファッションや健康、占いやコミュニケーションなど)をそろえた情報サイト“MGビタミン”をモバイルギアホームページ上に開設する。

MC/R430




デジタル携帯電話・PHS接続インターフェースを内蔵しているため、PHSの64kbpsデータ通信や、cdmaOneなどのデジタル携帯電話(PDC/DoPa/cdmaOne)やPHS(PIAFS2.0)との接続がケーブルを繋ぐだけで可能。MC/R430には、デジタル携帯電話接続ケーブルが付属している。

メーラー形式のコミュニケーションツール『PostPet』をプリインストールした。さらに、変換効率のいい日本語入力システムとして定評のある(株)ジャストシステムの『ATOK Pocket』を標準搭載した。ATOK Pocketでは、Windows CE標準のMS-IMEとは異なり、Windows 98マシンなどと同様に、ファンクションキーを使った変換も可能。Windows 98と同様の変換効率をWindows CE環境で実現できる。

キーピッチは、MC/R520の16.5mmを継承した。8.1インチカラーSTN液晶(640×240ドット)を搭載し、専用充電地で最大約10時間、レスキュー乾電池パック(5000円)を利用することで、乾電池でも約2~5時間の利用が可能(通信時は、約1~2.5時間)。

また、BIGLOBEをはじめとした、主要なインターネットプロバイダーへの基本通信設定を容易に行なうことができる“インターネット通信設定”を搭載した。“簡易オンラインサインアップ”には、主要6社が、“簡易インターネット通信設定”では主要プロバイダー9社の設定が可能。

筐体やキーボードなどの色は、女性300人のアンケート結果から決められたという。クリアホワイトのふたの部分と、落ち着いた色合いのキーボード面の灰色が高級感を醸し出す。

MC/R330



MC/R320の後継機種。ふたの部分の色がミルキースカイから、オーシャンブルーという華やかな青色になった。また、キーボード面も黒から灰色と白に変更されている。

MC/R530


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画像ビューアー『Kodak PictureShot』や経路探索ソフト『JRトラベルナビゲータ』などの定番ソフトも引き続きプリインストールされている。

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C/R330、MC/R430では、同梱のCD-ROMからパソコンを介してインストールする必要がある。

MC/R430での英断は、なんといってもモデムを省略したことだろう。もちろん、Windows CEマシンにも対応したPCカードモデムは数多いので、多くのユーザーでは製品を比較して購入することができるだろう。ただ、MC/R430のメインターゲットともいえる若い女性の場合はどうだろうか。日本電気ナルソフトウェア事業市場開拓部長の成澤祥治氏は、ドコモなどのデータによれば、若者は室内でも固定電話は使用せずにPHSや携帯電話を使用しているということから、価格とのトレードオフでモデムを選択しなかった」と語っている。また、「(モデムの搭載については)市場動向を見て対応を考えたい」ということだった。

気になるのは、たとえば主婦や1台目のマシンとしてして使用するユーザーなどは、果たしてモデムを別途購入する必要があるということに気づくかということだ。もっとも、本機を販売するようなモバイル製品に強いショップであれば、固定電話からアクセスしようという場合には、モデムが別途必要であるという点は、購入の際に注意するようにも思えるが。

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