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【エレクトロニクスショー'99 レポート Vol.9】シャープの新型ノートとミニUSBコネクター

1999年10月12日 00時00分更新

文● 浅野純一

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このレポートではパソコン関連の展示をピックアップしておこう。

 シャープのリチウムポリマー電池内蔵ノート。セカンドバッテリーパックを取り付けることができる。4つ並んだシート状のものがリチウムポリマー電池
シャープのリチウムポリマー電池内蔵ノート。セカンドバッテリーパックを取り付けることができる。4つ並んだシート状のものがリチウムポリマー電池



リチウムポリマー電池の中身はこのようなゲル状の物質で満たされており、ごく薄い形状が可能になる
リチウムポリマー電池の中身はこのようなゲル状の物質で満たされており、ごく薄い形状が可能になる


シャープ(株)は、リチウムポリマー電池を採用したノートパソコン『メビウスノート』を展示した。現在ノートパソコンのバッテリーにはリチウムイオン電池が採用されている。リチウムポリマー電池は電池の中身(電解質)をゲル状にすることで液漏れの心配がなくなり、ラミネート状のパッケージが使用できるため、ごく薄い形状を実現できるのが特徴。携帯電話など小型機器用途では、約5mm程度が限界とされているリチウムイオン電池に代わる充電池として注目されている存在だ。以前から発表されてきたが、これまでは十分な電力を得られないということでノートパソコンでの採用はなかった。今回シャープは日立マクセル(株)とリチウムポリマー電池を共同で開発。B5サイズのメビウスPJノートに採用した。厚みは約3mm。同時にバックライト付きの透過型液晶パネルではなく、反射型のスーパーモバイル液晶を搭載。従来バックライトが入っていたスペースにこの薄型のリチウムポリマー電池パックを4つ内蔵した。これにより、駆動時間が従来の透過型パネル+リチウムイオン電池の約2.5時間の2倍、5時間にアップした。また本体下部に4つのバッテリーパックを収納したセカンドバッテリーユニットを装着することで7.5時間の駆動が可能になる。当面は外回りの営業用途など企業需要を狙ってこの秋から販売する模様だ。

ミツミ電機が展示したミニUSBコネクター。ハブは現行コネクタと混在したもの。下に並ぶコネクタを見るとその小ささがわかる
ミツミ電機が展示したミニUSBコネクター。ハブは現行コネクタと混在したもの。下に並ぶコネクタを見るとその小ささがわかる



モレックスもミニUSBコネクターを展示。中央の大きなコネクターはモニター用のDVIコネクター
モレックスもミニUSBコネクターを展示。中央の大きなコネクターはモニター用のDVIコネクター



パソコン関連ではインターフェース関連の展示もあった。ミツミやモレックスのブースではミニUSBというUSBの新しいコネクターが展示されていた。写真で見るとおり現行のUSBコネクターに比べ、約4分の1程度と非常に小さなサイズ。ハブなども非常にコンパクトなものが期待できる。ただしこのミニUSB端子はまだ規格化されておらず、提案中のもの。電気的には現行のUSB1.1互換とされているが、現在仕様を策定中の高速化されるUSB2.0に対応するかどうかは不明だ。現行のUSB1.1規格はWindowsとMacintoshの両方で広く普及しており、デジカメやメモリースティックウォークマンなどの小型機器にも採用されつつある。だが、そのコネクターの大きさがハンディキャップにもなっており、このミニUSBコネクタが入り込む余地はおおいにあるようだ。ちなみにIEEE1394についても同様にミニコネクターの規格が提案されている(4ピンのDVコネクタとは別物)。また、モレックスはDVIコネクターも展示した。DVI(Digital Video Interface)は、アナログのCRTモニターをデジタルインターフェースでつなぐための規格だ。

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