2日目の基調講演は、米マイクロソフト社アジア地区担当バイスプレジデントのPeter
Knook(ピーター・クヌーク)氏による“デジタルナーバスシステム(DNS)とWindows
2000”と題されたセッションだった。
米マイクロソフトアジア地区担当バイスプレジデントのPeter Knook氏 |
同氏は、PCおよびインターネットが急速に普及していると語り、「インターネットを生活の中で利用する“ウェブライフスタイル”のユーザーが増えてきている。例えば、PCによって教育方法そのものが変わってきた。インターネットを使って通信教育を受けたり、家からネット経由で宿題を学校に送るといった人が増えていくだろう。また、高齢者もインターネットを活用している。米国では、最もインターネットを多く利用しているのは若い世代と高齢者だ。今後10年、20年かけて、毎日インターネットを使うことが当たり前という時代になるだろう」と説明した。
続いて「これはビジネスでもいえることであり、情報システムを導入して、消費者にいかに商品を売るチャンスを増やすかが重要となってくる。ビルゲイツは、著書で“ビジネスはこれからの10年間にこれまでの50年間に起きた以上の変化を遂げていく”と述べている。情報と、情報を処理するスピードが大事だ」
「ビジネスシーンでの課題として、'80年代は商品の品質向上が重要であった。'90年代は、業務を効率化するためのリエンジニアリング(業務の抜本的革新)が必要となった。そして2000年代はスピードが課題となるだろう。インターネット時代では、企業のいかなる立場の人間も同等にプロジェクトに参加できるようなプロセスベースの組織構成が必要となる」と強調した。
また「企業に勤める人は、知識、情報を活用し仕事をするという“ウェブワークスタイル”を取らなければならない」とし、マイクロソフト社内での事例を紹介した。同社では、Outlook
2000を利用し、重要なメール、今週のスケジュール、為替レートや天気といったインターネットのリアルタイム情報を1画面で確認できる“デジタルダッシュボード”を活用しているという。また、Windows
2000に搭載されるActiveディレクトリを利用するば、例えば自分が在席中、離席中、休暇中といった情報を登録することで、社員共有の座席表一覧に即座に反映し、状況を表示するといった活用も可能という。
同氏は、「マイクロソフトは2000の準備に多くの投資をしてきた。当社のクライアントPCの75パーセントがWindows
2000を使用中だ」と説明。Windows 2000は、近々に日本でも発売されるとしている。
セッション終了後は、受講者全員に、Windows 2000
日本語プレリリース版(β3)が無償配布された。