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子ども霞が関見学デー開催--野田郵政大臣モテモテ

1999年08月26日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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霞が関の20省庁が連携をとり25日、“子ども霞が関見学デー”が都内で開催された。これは、各省庁ごとに小中学生を対象としたプログラムを用意し、子どもたちに官庁への理解を深めてもらおうというもの。

この見学デーでは庁舎の見学だけでなく、大臣に対する質問会(文部省・郵政省)、コンニャク作りの体験(農林水産省)などさまざまな催しが用意されていた。

ascii24では、郵政省と警察庁の見学プログラムを紹介する。

郵政省

郵政省のプログラムの目玉は、野田聖子郵政大臣との質問会と記念撮影だ。事前に参加登録を済ませた子どもたちが、午前の部・午後の部に分かれ、大臣室の野田大臣を訪問した。

野田聖子郵政大臣
野田聖子郵政大臣



子どもたちはまず、パソコンとインターネット電話ソフトを使い、館内LANを経由して大臣室にいる野田大臣と軽くトーク。その後、大臣室に直接足を運んだ。

子どもたちは、大臣室に入ると本物の野田大臣を前に大興奮。野田大臣がどんな人なのか興味を持ったようだ。「歳はいくつですか?」「休日は何をして過ごすのですか?」と、質問を次々に投げ掛け、大臣は、ユーモアを交えて答えていた。子どもたちの鋭い質問によって明らかになった、大臣像を以下に紹介する。

年齢:38歳、来週39歳になる
好きな食べ物:焼肉と中華料理
メール:1日に50通くらい届く
藤原紀香と自分はどっちがかわいいと思っているか:「紀香に決まってるでしょ」
休日の過ごし方:『シーマン ~禁断のペット~』をプレー、映画(ビデオ)鑑賞
小渕総理との直通電話:総理から掛かってくる方が多い
総理大臣になりたいか:忙しそうだから、あんまりなりたくない

 『シーマン ~禁断のペット~』:(株)ビバリウムが開発したドリームキャスト用の育成シミュレーションゲーム。人面魚のキャラクター“シーマン”が、巷でうけている

質問会は、特に『シーマン ~禁断のペット~』について盛りあがった。大臣はすでに1回シーマンを死なせたらしい。水温は15~20度に保ち、さらに早く成長させるには17度がよいとのこと。

インターネット電話の時は尻込みしていた子供が多かったが、本物の野田大臣を前にするとみな大興奮。大臣を囲む子どもたちの輪は徐々に狭くなっていった
インターネット電話の時は尻込みしていた子供が多かったが、本物の野田大臣を前にするとみな大興奮。大臣を囲む子どもたちの輪は徐々に狭くなっていった



もちろん、郵便や情報通信に関する質問も挙がった。インターネットがなぜ家庭に普及しないのかという問いに対し大臣は、接続料金が高いこともその理由のひとつとし、「料金を下げるのが、私の仕事です」と力強く答えた。

質問会で使用されたテレビ電話。パソコンにCCDカメラとマイクを接続し、郵政省館内に敷かれたLANを介して、大臣室と繋がっている。東芝エンジニアリング(株)がシステム構築を担当した
質問会で使用されたテレビ電話。パソコンにCCDカメラとマイクを接続し、郵政省館内に敷かれたLANを介して、大臣室と繋がっている。東芝エンジニアリング(株)がシステム構築を担当した



展示ルームに置かれていた、地上デジタル放送の受像機を模したテレビ。松下電器産業(株)などが研究開発したもの。ショッピング番組を見ながら、番組内で紹介された商品を買うというシチュエーションを疑似体験できる。ユーザーは、リモコンに付いている4色ボタンなどを使って操作する。リモコンのインターフェースは、現在研究中という
展示ルームに置かれていた、地上デジタル放送の受像機を模したテレビ。松下電器産業(株)などが研究開発したもの。ショッピング番組を見ながら、番組内で紹介された商品を買うというシチュエーションを疑似体験できる。ユーザーは、リモコンに付いている4色ボタンなどを使って操作する。リモコンのインターフェースは、現在研究中という



警察庁(警視庁)

警察庁は、警視庁の庁舎見学を、子どもたち向けのプログラムとして用意した。見学の対象となった施設は、警察参考室(資料室)と通信指令センター。警視庁では一般を対象に日ごろからこうした見学メニューを用意しており(要予約)、今回のプログラムはそれと同じもの。

通信指令センター*は、1月10日に改装されたばかり。ここには、東京23区内から掛けられた110番の電話通報が寄せられる。約224平方メートルの館内の正面には大画面が設置され、GISシステムを使ってパトカーの位置情報などを表示する。

館内でとにかく目立つのが、ディスプレーの多さだ。110番受理の担当者は、通報が入るとヘッドセットで内容を聞きながら、机の表面に埋めこまれたペン入力タイプのディスプレーなどを使い状況を記録する。机の上には三面鏡を思わせる3つのディスプレーが設置され、地図情報やニュース速報などを表示している。通信指令センターに設置されたマシンは専用のもので、日本電機(株)と(株)日立製作所が開発したものとか。

*残念ながら、通信指令センターの写真撮影は許可されなかったので、部屋の様子はこちらを参照されたい

警察参考室には、歴代の制服や、銃器、薬物、偽ブランド品の見本などが展示されている。隣接するパソコンルームにはパソコンが設置され、薬物と交通安全をテーマにしたクイズ形式の教育ソフトがプレーできる。夏休みの自由研究を兼ねて見学に来たという小6の林くんと鎌田くんは「クイズは超簡単。でも勉強になるから、自由研究もバッチリかな」と感想を語ってくれた。

薬物の乱用防止をテーマとしたソフト
薬物の乱用防止をテーマとしたソフト



パソコンルーム内では記念撮影コーナーもある
パソコンルーム内では記念撮影コーナーもある



ちなみに、郵政省と警察庁のプログラム参加者に聞いたところ、文部省、郵政省、農林水産省、科学技術庁の人気が高かったようだ。ここで挙げた省庁は、単なる資料展示だけでなく趣向を凝らしたメニューを用意いる。なお、今回のイベントは各省庁のホームページなどを通じて一般に告知されていたが、引率者として参加した埼玉県のあるPTA役員は、「もっと事前に大々的に宣伝してほしい」という不満を漏らしていた。

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