このページの本文へ

日本IBM、地理情報システム構築ソフトを発表

1999年06月29日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本アイ・ビー・エム(株)は、GIS(地理情報構築用)構築アプリケーション開発ツール・キット『Super IF-MAP for Windows95』と『Super IF-MAP for Web』、配送経路最適化シミュレーションシステム『Vehicle Routing Planner for Windows95』の3ソフトを発表した。

『Super IF-MAP』シリーズ

『Super IF-MAP for Windows95』画面例(地図提供:建設省国土地理院)
『Super IF-MAP for Windows95』画面例(地図提供:建設省国土地理院)



GISアプリケーション開発キット『Super IF-MAP for Windows95』は、土木や都市計画といったエンジニアリング分野や、マーケティング戦略や顧客管理などファシリティーマネジメント分野での使用を目的としたGIS地図ファイルの作成/編集を行なうためのソフト。

描画、検索、シミュレーション、ネットワーク解析(最短パス検索など)、空間解析、など8種類のエンジンを搭載している。アプリケーションの対応OSは、Windows 95/98/NT、OS/2 Warp V3。出荷開始日は6月30日で、価格は86万円。なお、土台となる地図データとして、建設省国土地理院、(株)ゼンリン、国際航業(株)、住友電気工業(株)が販売する地図のメニューも用意されている(ライセンス契約を含む)。その他の企業の地図データに関しては、応相談となる。

イントラネット版の『Super IF-MAP for Web』は、ウェブブラウザーを利用してクライアント側が『Super IF-MAP for Windows95』のシステムを利用できるというもの。対応ブラウザーは、Netscape Navigator 4.06以降。出荷開始日は6月30日で、価格は86万円。

『Vehicle Routing Planner for Windows95』

『Vehicle Routing Planner for Windows95』画面例(地図提供:住友電気工業)
『Vehicle Routing Planner for Windows95』画面例(地図提供:住友電気工業)



配送経路最適化シミュレーションシステム『Vehicle Routing Planner for Windows95』は、主に物流の分野をターゲットとし、時間や積載量など顧客の設定する条件に応じた最適の配送経路をシミュレーションするというもの。アプリケーションの対応OSは、Windows 95/98/NT、OS/2 Warp V3。出荷開始日は9月30日で、価格は1000万円。

IBMはこれらの3ソフトに関して、システム規模やデータベースソフトと連携したアプリケーションの開発や、同社および他社のSCM*1などのツールとの連携も、SI(System Integration)のメニューとしても提供する。これらのサービスの費用は、別途必要となる。

XI/NII事業部地理情報システム事業推進部部長の佐々木和夫氏
XI/NII事業部地理情報システム事業推進部部長の佐々木和夫氏



同社は'80年代後半よりエリアマーケティングや防災、配送システムなどを対象としたGISソフトとSIサービスを提供してきたが、あくまで個々の目的ごとのサービスであった。今後GISシステムに関しては、CRM*2や、SFA*3、また同社が進めるネットワークとコンピューターを活用し情報資産をビジネスに活用しようという“e-business”のコンセプトに沿ったSCMや電子商取引などの商品・サービスと統合した形での展開を行なうという。(具体的な販売目標や事業規模についての数値は、非公表)

*1 SCM:製造業などを対象とし、原材料購入から製品出荷までの物流や、在庫などの管理を行なう生産・物流管理システムまたは概念
*2 CRM:Customer Relationship Management:顧客の分析を行ない、その顧客に最適なサービスや商品を提供するというシステムまたは概念
*3 SFA:Sales Force Automation:コンピューター技術を利用して営業部署の効率を向上させるシステムまたは概念

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン