これはブースではないが、AMDは関係者向けのスニークプレビューでK6の次モデル「AMD
K6 3D」を披露した。K6 3DはK6に浮動小数点演算を高速化する命令を追加したもので、'98年早々の投入が予定されているシロモノ。COMDEXの初日に発表された映画監督のスピルバーグらの会社DreamWorksが開発したゲーム「TRESPASSER」(JURASSIC
PARKの世界の恐竜モノ)にAMD 3Dの技術が使われており、これを使ってPentiumIIとK6
3Dとのパフォーマンスの違いを披露した。
ちなみにこのTRESPASSERはゲーム中に登場するオブジェクトが物性をシミュレートしたものになっているのが特徴で、たとえばゲーム中で池に岩を落とすと、波しぶきと波紋が実際の水の物性に従って計算され、グラフィックとして表示される凝った作りになっている。ただ単純にテクスチャを貼るだけではないのだ。
K6 3Dはこの比較において、PentiumIIと明らかなグラフィック能力の違いを示したわけだが、使われたのはクロック300MHz、バスクロック100MHzのシステム。詳細は不明だが、おそらくクロックアップによるものらしく、正式なSocket7+100MHzではないようだ。
10月に今後のK6のロードマップを発表したとき、AMDは、K6 3Dにはしっかりとした対応アプリケーション環境を揃えると明言していたのだが、TRESPASSERがその第1弾になる。K6は年内に0.25ミクロンの266MHz版が、'98年第1四半期に300MHzのK6
3Dがリリースされる予定。(月刊アスキー 浅野純也)