Linuxビジネス市場の急速な拡大と歩調を合わせるかのように、ターボリナックス ジャパンの社員数は、約半年前と比べて3倍近い90人にまで増加している。当然、社員の増加に合わせて、昨年は7月と11月にオフィスを移転し、さらに今年4月には営業や広報など開発以外の部署を近所の別オフィスに移転。わずか1年の間に3回も大きな引っ越しをしている。今回、ターボリナックスのネットワーク管理者の方々に、引っ越し作業のノウハウや苦労をお伺いした。
サーバのダウンタイムを最小限にする
過去最もたいへんだったのは、昨年11月に代々木から渋谷に移転したときで、このときはわずか2人で必要機材の発注や移転作業を行なったという。また引っ越し時の注意点として、WebサーバやFTPサーバなど対外的なサービスを提供しているサーバは、それ以外の引っ越し作業がすべて完了してから移転して、ダウンタイムを最小限に抑えたという。
LANと電気、電話工事には必ず立ち会う
また11月の引っ越しで困ったのは、床下のケーブル配線で、LANと電気、電話の工事をそれぞれ別の業者に発注したのだが、電話の工事業者がよく分からずに専用線のケーブルを切ってしまい、管理者が翌日気が付いてあわてて結線したとのこと。こうした配線工事は同じ業者に発注するか、それができない場合は、必ず工事に管理者が立ち会うようにしたほうがよいとのことだ。
ポリシー策定が悩みの種
引っ越しとは関係がないが、最近のネットワーク管理の悩みは、社内のネットワークポリシーに関するものだという。人情としてはあまりポリシーを厳しくしたくないが、やはり何でも認めるというわけにもいかない。こちらとしては意地悪をするつもりはないが、“なんでこんな制限をつけるんだ”と食ってかったり、社内からサーバにアタックを仕掛けてくる人もいるという。外部からのアタックはある程度の対策方法が確立されているが、内部からのアタックに対応するのはほとんど不可能だという。もっともこれも、ターボリナックスに優秀な技術者が多数存在するという特殊事情であり、贅沢な悩みといえるのかもしれない。