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Red Hatの最新版「Red Hat Linux 6.2」がリリース。ダウンロード可能に

2000年03月28日 14時18分更新

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 米Red Hatは3月27日、Red Hat Linuxの最新版「Red Hat Linux 6.2」を、同社のFTPサイトおよびミラーサイトで公開した。サポートするアーキテクチャはIntelとSPARC。パッケージ版が発売になるのは、FTPサイトでの公開から遅れて4月10日となる。

 パッケージ版は次の3種類の製品があり、それぞれバンドルされるソフトウェアやサポートの期間が異なる。

Standard Version

価格: 29.95ドル

収録物:

  • Red Hat Linux 6.2 (CD 2枚組)
  • ソフトウェア アップデートのための優先オンラインアクセス (30日間)
  • WebまたはFAXによるインストールサポート (90日間)
  • インストールガイド
  • Documentation CD (Linux関連のFAQやHOW-TOが、テキストやHTML、PDFで収録されている)

Deluxe Version

価格: 79.95ドル

収録物:
Standard Versionに加えて

  • ソフトウェア アップデートのための優先オンラインアクセス (90日間)
  • 電話によるインストールサポート (30日間)
  • Getting Started Guide
  • PowerToolsアプリケーション
  • Workstationボーナスアプリケーション

Professional version (カナダ以外への輸出は禁止されている)

価格: 179.95ドル

収録物:
Deluxe versionに加えて

  • ソフトウェア アップデートのための優先オンラインアクセス (180日間)
  • Apacheおよびe-commerceの設定のサポート
  • Apache/SSLインストールガイド
  • 128ビット長の暗号をサポートするセキュアなWebサーバ
  • Serverボーナスアプリケーション
  • CCVSの30日間無料トライアルキー
  • VeriSign SSL認証を10%割引

Red Hat Linux 6.1からの変更点

 Red Hat Linux 6.1はマイナーバージョンアップということもあって、たとえばXFree86 4.0を採用するような大きな変更はない。主要な変更点は次のとおりだ。

サーバとクライアントの分離
ネットワークサービスのサーバとクライアントを分離して、別々のパッケージにした。対象となったパッケージは、telnet、finger、talk、rsh、rusers、rwall、tftpの7つ
rpmdb-redhatパッケージの導入
rpmdb-redhatはRed Hat Linux 6.2に含まれるすべてのRPMのデータベースが入ったパッケージで、これにより、依存関係をより早く解決することができる。たとえば、ライブラリ「libldap.so.1」を含むパッケージを見つけたい場合、

# rpm -q --redhatprovides libldap.so.1
openldap-1.2.9-5

とすることが可能になる
ソフトウェアRAIDの性能向上
Pentium IIIを搭載したシステムで、ソフトウェアによるRAID5の性能が向上した
多くのデーモンをデフォルトでは起動しなくなった
対象となるのは、amd、bind、dhcpd、inn、knfsd、sambaデーモン
フォントの自動認識
フォントサーバの起動時に、追加されたフォントを自動で認識するようになった
米国の暗号輸出規制緩和により、次のパッケージに変更が加えられた
  • mutt、pine、fetchmail、cvs、imapがkerberosをサポート。また、rlogin、rsh、telnet、ftpにkerberosをサポートしたパッケージが加わった
  • GNOMEベースのKerberos設定ツールを採用
  • GNU Privacy Guard (GnuPG)を採用。ただし、RSA・IDEAアルゴリズムをサポートするモジュールは、米国で特許が成立しているため付属しない
  • 128ビット暗号をサポートするNetscape Communicatorの採用
ラージメモリのサポート
4GBまでのメモリ容量を自動認識するようになった
「Beowulf」をサポート
Beowolfには、PVM 3.4.3 (Parallel Virtual Machine)、LAM 6.3.1 (MPIライブラリ環境)、make-pvm (PVM対応のGNU make)が含まれる
ISDN設定ユーティリティの追加
isdn-configパッケージが追加された。ただしこれはISDNカードに対応するもので、TAが普及している日本にはほとんど関係がない
ダブルバイト文字の表示が可能に
Netscape Communicatorで、日本語や中国語、韓国語の表示が可能になった

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