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あの防衛省ガンダムはどうなった?「平成20年度 研究発表会」開催!

2008年11月14日 21時00分更新

文● 伊藤 真広

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 11月11日、12日の2日間にわたり、防衛省技術研究本部の主催する「平成20年度 研究発表会~防衛技術シンポジウム2008~」がグランドヒル市ヶ谷で開催された。昨年は、自衛隊がガンダムを開発しているという報道があったため、多くの人が訪れていたことを記憶している読者も少なくないことだろう。今年も、防衛省の技術研究本部、一般企業、大学などが開発した最先端の国防技術の数々が様々な形で発表されていたので、その一部を紹介していこう。

平成20年度 研究発表会~防衛技術シンポジウム2008~

試作品や実験サンプル、模型などを展示しているコーナーは、今年は2つの会場に分けられていた

あの防衛省ガンダムがMk-IIに進化していた!

 昨年、多くの人から注目を集めていた「先進個人装備システム」と「次世代近接戦闘情報共有システム」が今年も展示されていた。
 まず、“ガンダムの実現に向けて”というタイトルで昨年一躍脚光を浴びた「先進個人装備システム」。昨年展示されていたのは民生品を流用したプロトタイプだったが、今年は実際の運用を前提としたモデルのお披露目となった。設計上の変更はないものの、昨年モデルはヘルメット、ベスト、銃がケーブルで繋がっていたため、着脱が一人ではできず、装備するのにも時間がかかった。しかし、今回発表された最新モデルでは、ヘルメット、ベスト、銃の3つのパーツがそれぞれ分離でき、1人ですばやく着脱できるように改良されていた。しかも、各パーツはホットスワップに対応しており、システムの電源が入っている状態でもケーブルを抜き差しできるようになっていた。

これが今年の「先進個人装備システム」だ。なんと10月31日に納入され、これから様々なテストを実施する予定とのこと。今年のモデルは残念ながら試着出来なかったが、昨年に比べるとかなりスマートになった印象を受ける

 隊員が情報を入力するシステムの操作系も大きく進化しており、昨年モデルでは独立したパーツとなっていたインターフェイス部が、銃のフォアグリップに埋め込まれ、銃を構えながらでも操作できるように改良されていた。その反面、実際の運用に耐えられるよう強度を見直したため、昨年モデルより2キロ前後重くなってしまった。さらに、フル装備で運用すると2時間程度しか持たないので、実戦で使用するためにはより一層の省電力化と効率の良いバッテリーの開発が待たれる。

大きく様変わりしたヘルメットの装備。ヘッドマウントディスプレイは外光で画面が見にくくならないようにアイカップを備えている

先進個人装備システム

カメラと赤外線照射機が今年は一体型になっていた

隊員間での通信や、地図操作などを行なう操作部分が、昨年のマウスからフォアグリップ一体型に変更されていた。これは、カッコイイ!!

(次ページへ続く)

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