Pentium Dual-Core、Celeron
2世代のラインアップが混在し、非常にややこしいCore 2 Duoに対して、廉価版であるPentium Dual-Coreは、ラインアップと仕様もスッキリしている。
製造プロセスはいずれも65nm(つまりConroe世代)で、2次キャッシュは1MB。FSBは800MHzとなっている。機能面はCore 2 Duoシリーズとほぼ同等だが、ハードウェア仮想化技術「Intel Virtualization Technology」(VT)はサポートしない。
大手メーカー製パソコンでの採用事例は少ない。しかし、パーツショップでは実売価格が1万円未満(関連記事)と、自作パソコン用CPUとしてはなかなか魅力的な価格設定となっている。
Pentium Dual-Core | |||||
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プロセッサー・ナンバー | クロック | FSB | 2次キャッシュ | TDP | プロセス |
E2220 | 2.40GHz | 800MHz | 1MB | 65W | 65nm |
E2200 | 2.20GHz | ||||
E2180 | 2GHz |
すっかり影が薄くなった感のあるCeleronブランドだが、前述のとおり現在では、デュアルコア版のCeleron Dual-Coreも登場している。
とはいえ、その実態は「2次キャッシュがさらに減ったPentium Dual-Core」といった案配で、いささか面白みには欠ける。「1000円でも安く!」という場合をのぞいては、自作パソコン用としても、積極的に選ぶ理由がなさそうだ。
CeleronブランドのCPUは、仮想化技術VTには対応しない。一方で、64bitアーキテクチャー「Intel 64」や、かつてはCeleronには搭載されていなかった省電力機能「Enhanced Intel Speedstep Technology」にも対応しているので、機能面ではCore 2 Duoにそう劣る物でもない。しかし、2次キャッシュの容量は512KBと、大幅に少ない(Core 2 Duoの4分の1~12分の1)ためパフォーマンスでは大きく劣る。
シングルコアのCeleronは、TDPが35Wと、インテルのデスクトップ向けCPUでは最も低いのが特徴。ただしSpeedstep Technologyには相変わらず対応していないので、システム全体での消費電力が下がるかどうかは疑問がある。
Celeron Dual-Core | |||||
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プロセッサー・ナンバー | クロック | FSB | 2次キャッシュ | TDP | プロセス |
E1400 | 2GHz | 800MHz | 512KB | 65W | 65nm |
E1200 | 1.60GHz | Celeron | |||
440 | 2GHz | 800MHz | 512KB | 35W | 65nm |
430 | 1.80GHz |