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顔写真による入会審査で年齢詐称もシャットアウト

実名・顔出し高校生専用SNSがスタート

2008年06月30日 08時00分更新

文● 秋山文野 写真●小林 伸、山崎沙穂里(パシャ)

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月刊アスキー 2008年7月号掲載記事

公開情報と非公開情報の区別を明確に

求人サイトを運営するエン・ジャパンが昨年末に開始した「en高校生」は、“本当の高校生専用”を目指す。

 現役の高校生が集まるSNSと聞けば、悪意のある大人が紛れ込む不安が尽きないもの。しかし、昨年末にスタートしたモバイルSNS「en高校生」は、“高校生専用”を謳い、徹底的に大人のなりすまし入会を防いでいる。なにしろ、顔写真を使った入会審査のある現状唯一のSNSなのだ。

 顔写真を求めるのは、年齢の詐称を防ぐため。しかし別人の画像を送れば簡単にごまかすことが可能なのでは? 「ウェブ上にはコピーされて流通している“顔写真”がありますが、その手の画像はかなりライブラリーに蓄積されています。疑わしい場合は別角度の顔写真を再送するようにお願いしています。これは実際に女子高生たちがこうやって他人のなりすましを防いでいると知って取り入れた方法なんです」(エン・ジャパン 林 毅氏)。

通報ボタンがあちこちに

不審なユーザーを見かけたらすぐに報告できるよう、あちこちに通報ボタンを設けている。

 さらに特徴的なのが、学校名や実名まで登録すること。これらの情報と顔写真を載せたプロフィールページ「リアルモード」では、匿名での「オープンモード」と異なり、「リア友」と呼ぶ実際の友人たちとより深いコミュニケーションを取れる。このおかげで、なりすましが紛れ込むハードルはかなり高くなっているのもメリット。名前も顔も知らない人物が同じ高校のグループにいればすぐに判明し、会員同士の相互チェックが機能するからだ。

「間違いなくみんな高校生」という安心感のある場で話題になるのは、音楽や趣味、部活動など気楽なものが中心という。約10人のチームでコンテンツの監視をしているが、チェックしきれない部分はユーザーからの通報を重視。「『みんなで守ろう高校生限定サイト』が合い言葉です」(林氏)。

 現在、会員数は1万1000人程度で、ユーザーは全国に分布。2割は東京だ。全国の高校約5500校のうち、約3500校を網羅しているというから、スタートしたてのサービスとしては幅広いエリアをカバーしていると言えるだろう。本当に高校生が集い、なおかつイジメなどが起きていないメディアとなれば、広告の観点からも垂涎の的かもしれない。

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