パソコンやテレビモニタに映し出される経営コックピットのイメージを塗り替える、新しいコックピットの使い方。特集第2回は、(株)マクニカの「MyB3Smart」を使った経営コックピットを見せていただきました。
社長室にいなくてもいい、パソコンがなくてもいい
スーツの内ポケットから取り出した携帯電話。ブラウザを開き、ログインすると、表示されるのはカラフルなグラフ。アジア、ヨーロッパ、北米、とグローバルに広がる拠点の“いま”が、瞬時に分かります。部下にいちいちレポートを頼む必要はありません。それどころか、社長室の椅子に座って、パソコンを開く必要もないのです――。
こんなシチュエーションを実現するのが、「モバイル経営コックピット」とも呼べるシステム。売上や在庫といった、経営に関わるあらゆるデータを“見える化”する「経営コックピット」を、携帯電話などのモバイル端末に対応させたものです。
「最初の引き合いは、とあるカラオケチェーン店さんでした」。(株)マクニカ マクニカWebソリューションズ営業課の鈴木富士雄さんはそう語ります。複数のカラオケ店を運営するこの会社では、毎朝、社員が前日の客数データなど手作業で集計。その結果を複数の役員にメールで報告していました。「さすがにたまらない、自動化したいという要望があって」(鈴木さん)、モバイル経営コックピットを導入したのだそうです。導入以降は、自動集計されたデータを、経営者自身が直接見られるようになりました。
「モバイルとはいっても、Webベースなので端末を落としてもデータが漏れる心配はありません。かつてはパケット代の心配がありましたが、現在ではパケット定額制によってそれも解消されました。これからはモバイルでも経営コックピットが広がっていくのではないかと期待しています」(鈴木さん)