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楽譜制作ソフト

レビュー:finale 2008

2008年01月31日 07時00分更新

文● 大塚康一

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レコーディングと譜面作成を同時に行う


 finale 2008で追加された「オーディオ・トラック」機能を使えば、同ソフトにボーカルやメロディーラインの入った主旋律のオーディオファイルを読み込み、ほかの楽器のパートを追加するといった使い方もできる。音を確認しながら編曲しつつ、最終的に美しい譜面が制作できるのは楽譜制作ソフトならではの強みだ。オーディオ・トラックが譜面と一緒に並び、録音した音声波形が音譜の流れに沿って表示される。

オーディオトラック表示画面

楽譜ソフトとして初めてオーディオトラックの表示機能を搭載。取り込んだ音を、自動的にその場で楽譜にすることもできる

 画面を「スタジオ表示」に切り替えて「オーディオ・トラックの追加」を選ぶと、譜面上にオーディオ・トラックが追加される。あとは「MIDI/Audio」メニューの「Audioファイルの読み込み」で、WAVE形式やAIFF形式といったオーディオファイルを指定するだけと使い方は簡単。サウンドファイルやオーディオインターフェースを介して接続した外部マイクのほか、マックの内蔵マイクも入力源として使用可能だ。その場合は、「オーディオ設定」ウィンドウでマイクの指定や音量レベル、エコーのかかり具合などを調整すれば、高い品質で録音できる。

オーディオ設定

「マイク音源」のプルダウンメニューが有効にならないが、入力メーターが動けば録音はできている証拠だ

【Conclusion】
○  譜面作成機能が向上しており、付属する音源の質も高い。オーディオトラック機能が画期的で、ユーザーのレベルに合わせた使い方ができる。

×  ローカライズに起因するバグがあり、新しい機能が追加された半面、まだ動作が不安定。楽譜作成か音楽作成か、ソフトの立ち位置があいまいになった。

(MacPeople 2008年3月号より転載)


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