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おとなの社会科見学 Web版 第6回

セレクトショップの集合体「ZOZOTOWN」に、伸びるECサイトのカギをみた

2007年12月13日 00時00分更新

文● 山崎マキコ

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月刊アスキー 2007年9月号連動記事

 みなさんこんにちは、山崎です。今回はECサイト『ZOZOTOWN』を運営している株式会社スタートトゥデイさんの本社にお邪魔してまいりましたよ。

 担当編集者の村っちによれば、ショッピングサイトって星の数ほどあるけど、アマゾンとか楽天とかの大手が強くて、実際に儲かっているところって少ないらしい。そんななかでスタートトゥデイは年々業務を拡張している珍しい会社だそうで、今回はその成長のカギを見に行こうという話なのだった。

 で、スタートトゥデイの本社がある幕張までどっこらしょと行ってみたわけですが、まず驚いたのは、社員さんの若さ。平均年齢約24.5歳!

 そんなせいもあってか、デカめ企業だと惰性でやってるようなCSR活動(企業の社会的責任ってやつですね。実はわたし、この取材するまで知らなかった)も一生懸命やっちゃう。

 ZOZOのサイト内に「ZOZOARIGATO」というコーナーがあるんだけど、これがスタートトゥデイのCSR活動になっていて、ユーザーが感謝の気持ちを書いたメッセージを投稿すると、画面中央の電光掲示板にそのメッセージが流れ、メッセージ一通ごとに10円がワールドビジョンジャパンというNPO団体に寄付されるという仕組みになっている。これ、スタートトゥデイの想像戦略室という部署のCSR部門が方針を決めて行ったことなんだけど、そこに至るまでの日報をまとめた資料が残されていて、これがやたらと熱い。

「……2020年は、人口の増加と、化石燃料の減少、食料の減少、環境汚染の増加、これらが重なり始める年になるだろうと予測されています。(中略)2020年に人類が滅びないようにする方法は、人類がいなくなることではないか。涙が止まらなくなった」

 真面目にこういうもんを突きつけられると、正直、わたしみたいな人間はひるむ。わたしだけではなく中年にはありがちなことだけど、この歳になると利で動くのが常になって、人類全体のために涙を流すなんてことはできない。で、このCSR活動に携わった社員の方が、

「寄付先も自分たちで探したんです。ユニセフとか国連の機関などからもお話を伺ったり」

と目をきらきらさせて語ってくれて、わたしと担当編集者の村っちは、

「俺たちは薄汚れた大人だ!」

と再認識させられたわけだけど、せめて、こういう活動まで全力で頑張っているスタートトゥデイの若い社員の方々を心のなかで応援する気持ちだけは捨てないでおきたいものだと考えた次第だ。

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