リアルネットワークス(株)は18日、同社の最新のメディアプレーヤーソフト「リアルプレーヤー 11」の発表会を都内で開催した。リアルプレーヤー 11は無償版と有償版(リアルプレーヤー プラス)があり、無償の日本語β版は11月末リリース予定(日本で先行リリースされる)。有償版(価格未定)およびMacintosh版は2008年以降リリース予定となっている。
リアルプレーヤー 11では新たに、動画サイトなどに掲載されている動画のダウンロード機能を搭載。DRM(著作権保護)が有効でないもののみ取得が可能で、FlashムービーやWindows Media Video、QuickTimeなどに対応している。
また、CD-R/RWライティング機能を標準搭載しており、動画をCD-R/RWにVideo-CD形式で書き込むことができる。加えてプラス版ではDVDライティング機能を搭載するほか、iPodへの動画の転送も行なえる。
そのほか、日本語版オリジナルの機能として「Cliplog」(クリップログ)という同社運営のブログサイトへの書き込み機能を搭載。動画再生後に表示される「ブログを書く」ボタンを押すことで、メッセージ送信ウィンドウが開き、ここにメッセージを書き込むことで、動画のURLとともにブログにアップされる。なお、Cliplogはあくまでブログサイトであり、動画の投稿(ファイルのアップロード)は行なえない。Cliplogは12月にサービスを開始する予定となっている。
発表会には米リアルネットワークス(Real Networks)社のCEOのロブ・グレーザー(Rob Glaser)氏が参加。「リアルネットワークスのミッションは、いつでもどこでもコンシューマーエンターテインメントをエンジョイできる」ことだとし、ウェブ上の動画をダウンロードすればオフラインでも見ることができるとメリットを説明した。
またCliplogに動画投稿機能を搭載しない理由について、リアルネットワークスの取締事業本部長の伊藤隆博氏は「我々のところにトラフィックを集めるのではなく、メディア(動画の掲載元)側へトラフィックを誘導し、(市場全体を)拡大させる」のが目的だからとし、自社で動画投稿サービスを行なう予定がないことを重ねて強調した。ただし、「YouTube」や「MySpace」などの動画投稿サイトとは「連携したい」とし、これらの運営企業と提携して動画を活用するサービス提供を行なう可能性を示唆した。
ちなみに、日本でのリアルプレーヤーの状況について同氏は、月間で30万~50万ダウンロードを達成しており、これは人気コミュニティーサイトの新規登録者数に匹敵するぐらいの数字だという。また、パソコンの月間販売台数は約100万台程度であることを考えると、この50%近いパソコンにリアルプレーヤーが導入されていることになる、とアピールした。