(社)日本CATV技術協会と(社)日本ケーブルテレビ連盟が主催するケーブルテレビ関連イベント“ケーブルテレビショー2007”が東京・有明の東京ビックサイトで開幕した(16日まで)。ここでは展示会場のレポートをお伝えする。
参考出品のIP-STBが目白押し
松下電器産業(株)のブースでは、宅内の同軸ケーブルを使ってHD映像を配信できる“マルチルームSTB”が展示されていた。家庭内のHDDレコーダーに保存されたHD映像を、デジタルチューナー内蔵のSTB(セットトップボックス)で受信し表示できる。マルチルームSTBに対応した機器同士が必要で、STBは2008年、HDDレコーダーは2009年頃に対応製品をリリースしたいという。
パイオニア(株)は、IPv6によるマルチキャスト(同時に複数のクライアントに映像を配信する技術)コンテンツと、IPv4によるVOD(ビデオ・オン・デマンド)の受信に対応した“IP-STB”を参考出品。マルチキャストではH.264でエンコードされたHD映像に対応しており、リモコンの数字ボタンを押すことで、表示コンテンツの切り替えが可能。その様はまるでテレビのようだった。
マスプロ電工(株)は、インターネットを介して病院や自治体、店舗などのサービスを利用できる“複合型IP-STB”を参考展示していた。双方向通信が可能で、インターネットを利用して外部からSTBをリモート操作することも可能だという。
そのほか、マスプロは従来製品の半分のサイズを実現したSTB“DST62”を展示。サイズは幅60×奥行き165×高さ240mmとなっている。また伊藤忠ケーブルシステム(株)のブースでは、アメリカのデジタルビデオレコーダー“TiVo”(ティーボ)が参考出品されていたが、日本でのサービス開始は「目指している」という程度の話だった。