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豊富なメディアに対応するコンパクトフォトプリンター

【レビュー】SELPHY CP750

2007年06月04日 21時00分更新

文● 行正和義

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新機能“ポジフィルム”の色味

新機能である“ポジフィルム”は、“くっきり”では画像全体がほぼ等しく高彩度になるのに対して色が濃い目になる感じで、あざやかというよりもややこってりとした印象だ。

プリントサンプル1

プリントサンプル1 710万画素コンパクトデジタルカメラの撮影画像を印刷したものを600dpiでスキャンした結果

やや気になった点としては、2.5インチに大型化したとはいえ画素数が少なく、視認性がそれほど高くない点だろう。デジタルカメラと違って屋外での視認性をそれほど意識しなくても済む製品とはいえ、画像のトリミングなどで細部が分かりにくいのは残念だ。

昇華型熱転写方式は、インクジェットなどに比べてランニングコストの面で不利とされる。実際、インクとペーパーのセット(36枚分)は1260円(L判:標準小売価格)で、1枚あたり45円。対して同社のPIXUS miniではL版で19.8円(同社測定のランニングコスト)なのだから、単純に2倍以上のコストになる。とはいえ、やはり昇華型ならではの透明感のある発色は魅力だ

プリントサンプル2

プリントサンプル2 印刷解像度300dpiでは見た目にはかなりきれいだが、600dpiでスキャンしてみるとやはりドットの形状が見えてくるため、等倍表示した元画像に比べて輪郭などがギザギザになってしまう

さらにペーパーの枚数分は途中でインクが切れることなく必ず印刷できるという安心感に加えて、印刷可能枚数を残したままにしておいてもインクジェットのようにノズルが詰まってしまうという面倒もない。オプションのバッテリーパック(NB-CP2L)を装着すれば屋外でも使用できるのはPIXUS miniも同様だが、PIXUS miniが小さめのカバン程度のサイズなのに比べて本機は大きめの弁当箱といったところなので、トートバッグなどには入れやすい(気軽にいつでも、とは言えないまでも)。携帯電話機からの印刷にも対応し、Lサイズやポストカードに加えて“プチシール用紙”なども用意されており、デジタルカメラユーザーだけでなく、より気軽なプリント環境を楽しむにはぴったりの製品と言えるだろう。

プリントサンプル3

プリントサンプル3 同じデータを標準(左)とポジカラー(右)で印刷。ポジカラーでは特に青空がより濃く出る印象だ



SELPHY CP750の主なスペック
製品名 SELPHY CP750
印刷解像度 最大300×300dpi
印刷方式 昇華型熱転写
用紙サイズ L判、ポストカード、カード
メモリーカードスロット CF、SD、メモリースティック、miniSD、メモリースティックDuo対応
液晶ディスプレー 2.4インチ
インターフェース USB(TypeA/TypeB)、IrDA、IrSimple、DC入力
電源 ACアダプター、バッテリー(オプション)
本体サイズ 179(W)×127.1(D)×63(D)mm
重さ 約960g(本体のみ)


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