使っていて楽しい大型液晶ディスプレー
3インチの大型液晶パネルによる操作はやはり快適で、アイコンを軽くタップするだけで各種設定が行なえるのは、メニューを見ながらカーソルを操作するよりも確かに使いやすい。露出補正などの数値を±するような操作でなければ、基本的に画面のタップは3回(メニューの起動→項目の選択→指定)だけで済むようになっている。
動作はクイックでメニュー操作などももたつきがなく、スライディングレンズの沈胴/伸長動作もきびきびしているのは高印象だ。新機能の顔認識はシーンプログラムで“ポートレート・キッズ”を選ぶ必要があるが、いったんモードに入るとすばやく人の顔にカーソルが合う。
掲載当初、顔認識機能が“AutoPict”では作動しない、と記載しましたが、正しくはAutoPictでシーンプログラム“ポートレート・キッズ”を選択すると機能します。そのため、上記当該個所を修正・変更しました。お詫びいたします。(2007年3月30日)
画質は広角時の周辺にやや画質の劣化が見られ、細部を見ると微妙にエッジがゆるくなっているケースや、逆にシャープネスが強めに見える部分もあるなど、輪郭強調の処理に不自然な印象が残るのが気になった。発色においては彩度強調が少なく、やや濃い目の発色ながらおとなしい印象となるのは、一眼レフ機を含む同社のデジタルカメラに共通の傾向だ。鮮やかさを強調するために彩度が高めな絵作りが多いデジタルカメラにおいては“やや地味”に見えるものの、決していやみな印象はない。
コンパクトデジタルカメラの小型化と液晶パネルの大型化の流れは確実に操作系を圧迫しており、タッチパネルでの操作はそんなジレンマの解決法のひとつではある。実際、3インチという液晶サイズは撮影結果を人に見せるときなどに便利というだけではなく、撮影する際の画面の見やすく、撮影直後のアフタービューですら(とくにうまく撮れたときは)気持ちいい。撮って再生して楽しいという点ではオススメできる製品だろう。
オプティオ T30の主なスペック | |
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製品名 | オプティオ T30 |
撮像素子 | 1/2.5インチ有効710万(総740万)画素CCD |
レンズ | 光学3倍ズーム、f=6.2~18.6mm(35mmフィルムカメラ換算37.5~112.5mm)、F2.7~5.2 |
静止画撮影 | 最大3072×2304ドット |
ISO感度 | オート、ISO 64/100/200/400/800/1600/3200 |
動画撮影 | 640×480ドット、15/30fps、MotionJPEG圧縮QuickTime形式 |
液晶ディスプレー | 3インチTFT(タッチパネル)、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵19.9MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応) |
インターフェース | USB、AV出力、DC入力 |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(D-LI63) |
撮影可能枚数 | 約200枚 |
本体サイズ | 93.5(W)×19(D)×57(H)mm |
重さ | 120g(本体のみ)/135g(装備重量) |