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米オラクルがBI大手のハイペリオンを買収

2007年03月05日 11時16分更新

文● アスキービジネス編集部

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現地時間3月1日、米オラクルはビジネスインテリジェンス(BI)ベンダー大手の米ハイペリオン・ソリューションズを株式公開買い付けにより買収すると発表した。


買収総額は33億ドル、SAPへの強い対抗心覗かせ


 両社の発表によると、買収方法は現金による株式公開買い付け(TOB)で、オラクルがハイペリオンの株式を1株あたり52ドルで買い付ける。買収総額は計33億ドル(日本円にして約3800億円)で、買収完了は今年4月中となる見込み。

 ハイペリオンは、独立系のビジネスインテリジェンス(BI)ベンダー大手として知られ、昨年にはBIとBPM(Business Business Performance Management:経営管理)アプリケーションを統合した「Hyperion System 9」をリリースしている。また、2005年には「ビジネスインテリジェンス」という言葉を定義し、「ビジネス・インテリジェンスの父」として知られる元ガートナーのアナルリスト、ハワード・ドレスナー氏をCSOに迎えたことでも話題になった。

 今回の買収について、米オラクル社長のチャールズ・フィリップス氏は「オラクルが進めてきたSAPユーザー向けの製品拡充の取り組みの一環であり、数千社ものSAPユーザーがハイペリオン製品を財務の連結、分析、レポーティングに利用している。今後はハイペリオンを通して、SAPの重要顧客がSAPのERPデータをどう見て分析しているかを知ることができるようになる」とのコメントを発表。SAPへの強い対抗心を覗かせている。

 なお、ハイペリオンの日本法人では今回の買収について「買収手続きはすべて米国本社が行なっており、日本法人としては現段階で特にコメントすることはない」(同社広報)と回答している。

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