「はーとふる彼氏」という、鳩にキュンキュンする恋愛ゲームがある。
記者がその衝撃的な事実を知ったのは、モード系ファッション誌「GINZA」だった。安全ちゃん(関連記事)さんが書いた記事によれば、鳩やイワシャコといった鳥類が恋愛対象になる乙女ゲームだという。ちょっと意味が分からない。
寡聞にして知らなかったのだが、ハトゲーこと「はーとふる彼氏」はネットでは今年の春から話題になっていたらしい。エイプリルフール当時、ネタとしてリリースしたFlashゲームを、夏までに本気でPCゲーム化してしまったそうなのだ。
そんなニュータイプな“彼氏”を作ったのは玻都もあさん。現在はフリーランスの漫画家/イラストレーターとしてお仕事をされている。直接ご本人にお会いしたところ、これがどうして、とんでもなく面白い方であった。
子供のころから鳥類が好き
玻都 実はわたし、アスキー・メディアワークスさんには一宿一飯の恩義がありまして。
―― ……なんですかその極道みたいな言い回し。
玻都 第9回電撃コミックグランプリで奨励賞をいただき、授賞式でタダ飯をいただいたんです。お皿がからっぽになるたびに自動的にケーキが出てくるという夢のような空間で。会場のすみっこに板前さんがいて、お願いすれば好きなネタを握ってくれて……。
―― それはそれは……。受賞歴としては2006年、第17回Gファンタジーマンガ大賞で佳作を受賞したのが初めてですよね。
玻都 はい。大学生のころですね。そのころ漫画家になるつもりはなかったんですが、「せっかく描けるんだから」と思い、初めて出してみたところ、一発で賞をいただいて。
―― めちゃくちゃすごいですね。絵を描きはじめたのはいつ頃ですか?
玻都 小学生の頃です。ノートに鉛筆で落書きをしていて。
―― 初めは漫画の絵をマネしていたとか。
玻都 セキセイインコの漫画を描いたり……。
―― 初めから鳥類!
玻都 いえ、最初はミカンの漫画で……。
―― 人類に興味ないんですか。そもそもどうしてそんなに鳥好きなんですか?
玻都 いまいち理由が説明できないんですが、物心ついたころには好きだったんです。
―― 「はーとふる彼氏」にもたくさんの鳥類が出てきますが、いちばん好きなのは?
玻都 断然クジャクバトですね。クジャクバトかわいいですよ、体格もいいし。