AMDのGPU統合型CPU、いわゆる「APU」はインテル製CPUに比べグラフィック描画性能が高いという点を武器にしてきた。だがこれまでのAPUはCPUのアーキテクチャーが古く、今どきのアプリケーションにとってはパフォーマンスが不足気味であったことも確か。
そこでAMDが新たに投入したのが“Zen+Vega”という同社の最新アーキテクチャーを組み合わせた第8世代APU「Ryzen G」シリーズだ。2017年の自作シーンを大きく変えたRyzenと、AMD最新のVegaを組み合わせたことで、ビデオカードなしでもそこそこの性能が出るPCが組めるようになるのだ。
今回市場に投入されたのは「Ryzen 3 2200G」および「Ryzen 5 2400G」の2モデル。実売価格はそれぞれ1万3千円強&2万1千円弱となっている。北米での価格を考えるとRyzen 3の方がやや割高な設定だが、それを考えても割安感のある価格設定といえるだろう。
今回はRyzen Gはどういう製品なのか、どういうパフォーマンスなのかを詳細に検証してみることにしよう。
プロセッサー比較表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 5 2400G | Ryzen 5 1400 | Ryzen 3 2200G | Ryzen 3 1300X | A12-9800E | ||
CPUアーキテクチャー | Zen | Zen | Zen | Zen | Excavator | |
コア/スレッド数 | 4 / 8 | 4 / 8 | 4 / 4 | 4 / 4 | 4 / 4 | |
ベースクロック (ブースト時最大) |
3.6GHz (3.9GHz) |
3.2GHz (3.4GHz) |
3.5GHz (3.7GHz) |
3.5GHz (3.7GHz) |
3.1GHz (3.8GHz) |
|
L3キャッシュ | 4MB | 8MB | 4MB | 8MB | ||
搭載GPU | Vega 11 | - | Vega 8 | - | Radeon R7 | |
CU数 | 11基 | - | 8基 | - | 8基 | |
SP数 | 704基 | - | 512基 | - | 512基 | |
GPUクロック(最大) | 1250MHz | - | 1100MHz | - | 900MHz | |
対応メモリー | DDR4-2933 | DDR4-2666 | DDR4-2933 | DDR4-2666 | DDR4-2400 | |
外部GPU接続 | PCI-E Gen3 x8 | PCI-E Gen3 x16 | PCI-E Gen3 x8 | PCI-E Gen3 x16 | PCI-E Gen3 x8 | |
TDP | 65W | 65W | 65W | 65W | 35W |
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