スイッチ不足の105 Di2で設定する方法
詳しい方ならここまで読んで「105 Di2でガーミンを操作するにはスイッチ足りなくない?」と思われた方もいらっしゃるかも知れません。
廉価版電動コンポである105 Di2のシフトスイッチは、左右合計4つしかありません。右がリアのシフトアップとシフトダウン、左がフロントのシフトアップとシフトダウン。シフトだけでスイッチ4つが埋まってしまう。するとD-FLYに割り当てられるスイッチがない。
105 Di2より上位のアルテグラ Di2やデュラエース Di2なら、、左右ブラケットフード上部に1つずつスイッチがあり、さらに拡張ポートでスイッチを2つ追加できる。つまりシフトスイッチの他に計4つのスイッチが使える。これらにD-FLYが持つ4つのチャンネルをすべて割り当てることができます。こうした機能で差別化を図ったわけですな。
だからサイコンと接続するならアルテグラ Di2以上でなければダメなんじゃないか。そう思われているようですが、105 Di2だって大丈夫。工夫で乗り切れます。
それはシフトモードとして「シンクロナイズドシフト」を選択すること。そうすればフロントディレイラーはギア比に応じて勝手に動きますから、フロント用のシフトスイッチが2つ余る。そこにD-FLYを割り当てたら良いわけであります。
中にはシンクロナイズドシフトが嫌な方もいらっしゃるでしょう。でも電動コンポを使う目的がそもそもシンクロナイズドシフトだという私のような方なら問題ありません。割り当てられるのは4チャンネルのうち2チャンネルだけですが、私はこれで充分のように感じています。
その設定ですが、例によってスマホアプリのE-TUBEを使い、リアディレイラーとペアリングして設定します。その設定画面の表示によると片側2つあるシフトスイッチの進行方向側はX、手前側はYと呼ぶようです。
私は右スイッチXをシフトアップ、左スイッチXをシフトダウンに設定。自動車のパドルシフトと同じ配置ですから忘れっぽい私でもシフトミスしづらい。そして全部で2つ使えるD-FLYのチャンネルは、右スイッチYをチャンネル1、左スイッチYをチャンネル2に設定してガーミンの操作に充てています。
それぞれ割り当てたスイッチでどの機能を動かすかはサイコン側で設定します。シフトも含めてまとめますと私の場合はこんな感じ。
・右スイッチY
短押し=ページスクロール進む
長押し=スクリーンショット
2回押し=ページスクロール戻る
・左スイッチY
短押し=ライトOn/Off
長押し=バックライト点灯
2回押し=ライトチェンジモード
右は画面操作、左は照明の操作をまとめてみたわけです。そしてここで設定したライトの設定を確認するためには、対応するライトが必要です。動作に関して言えば、ボタンを押して応答があるまで若干のタイムラグはあるものの、サイコンが手元で操作できるのはやっぱり便利。
困ってしまうのは、サイコンがスリープに入って再び立ち上がる際に、たまに接続が切れて応答がなくなること。Di2とのペアリングをやり直せば元に戻るのですが、そこにもフライトデッキの面影を感じて懐かしいというかお前またかよというか。ともかく走り出す前に応答の確認は必要です。
もうひとつ問題なのは、設定したライトを点灯させるために対応するライトが必要であること。高いんですよこれが。
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