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材料探索をAIとロボットで自動化、GitHubでソフト公開=NIMS

2023年07月25日 06時54分更新

文● MIT Technology Review Japan

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物質・材料研究機構(NIMS)は、ロボット実験装置と材料探索用人工知能(AI)を連携させ、自律的な自動材料探索を可能とするための汎用ソフトフェア「NIMS-OS(NIMS Orchestration System)」を開発。ギットハブ(GitHub)でオープンソースソフトウェアとして公開した。

物質・材料研究機構(NIMS)は、ロボット実験装置と材料探索用人工知能(AI)を連携させ、自律的な自動材料探索を可能とするための汎用ソフトフェア「NIMS-OS(NIMS Orchestration System)」を開発。ギットハブ(GitHub)でオープンソースソフトウェアとして公開した。 NIMS-OSでは、ロボット実験装置や材料探索用AIなどをそれぞれ、モジュールとして扱うことで、任意のロボット実験装置とAIの組み合わせにおいて、自律的な自動材料探索を実施可能とする。材料探索用AIとして、ベイズ最適化手法を含め、3種類のプログラムを標準的に搭載。独自に作成した材料探索用AIも実装できるため、新しいアルゴリズムを開発した際に、即座にロボット実験装置に適用できる。 研究チームは、NIMS-OSの有効性を実証するためのモデル実験として「NIMS電気化学自動実験ロボット(NAREE)」をNIMS-OSで制御し、リチウム金属電極用電解質の探索を実施。ロボットとAIのシームレスな連携により、ベイズ最適化手法を用いた電解質探索の自律自動実験に成功した。 今後は、日本国内外の様々なロボット実験装置との連携機能ならびに、NIMSが開発した研究データ自動蓄積システム「RDE」へのデータ転送機能を実装することで、材料探索の加速化・革新材料の発見に貢献するとしている。研究論文は、サイエンス・アンド・テクノロジー・オブ・アドバンスト・マテリアルズ:メソッズ(Science and Technology of Advanced Materials: Methods)」誌に2023年7月19日付けでオンライン掲載された

(中條)

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