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オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第340回

米軍車両ハンヴィー、車両維持費だけでなく修理費や改造費もかかっています

2022年07月17日 17時00分更新

文● むきみ(@TK6506) 編集● ASCII

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もうそろそろ再塗装の時期

 さらに、もう塗装がヤバい感じです。作られてから35年も経ちますし、ウチにはガレージなんていうものはもちろんなくて雨ざらしなので、だいぶヤレてきてしまいました。

8年前はまだ綺麗だったんですが……

ドアの塗装がボロボロ。車体もすっかり色褪せています

 軍のオリジナルのままの屋根とリアハッチは、さすが軍用塗装という感じで全く問題ありません。ひどいのはドア。だいぶ前から塗装がところどころ剥がれて地の白い色が見えてしまっています。ドアと車体は後から再塗装されているようで、屋根に色を合わせて塗ったんだと思いますが、すっかり色褪せてしまいました。パターンも正確ではないし、いつか再塗装したいとずっと思っていたんですよね。

 で、昨年車検に出すついでに一念発起してリペイントをお願いしました。

 ただ、元の色は緑、茶、黒のNATO迷彩なんですけど、今時のハンヴィーの色であるタン1色に変更します。迷彩のまま塗り直すにはペンキが3色必要だし、塗り分けるため作業料が跳ね上がるし、正しいパターンを再現できるとも思えないので、3色は残念ながら断念です。

 リペイントで問題なのは塗料の調達です。アメリカでは軍用車のレストア用の塗料が売られていて、色の名称もタンなら「Tan686(No.33446)」、NATO迷彩なら「Green383(No.34094)」、「Brown383(No.30051)」、「Black(No.37030)」のように、軍に合わせたものになっています。

 再現度も高いので、ぜひそれを使いたいところなんですけど、ペンキの輸入は超大変。特定の化学物質が輸入不可になっているため、成分表を提出したり、含有されていないことを証明したりしなくてはならないらしいです。そんなの個人じゃできないので、早々に諦めました。

きっちりやってもらって40万円

 買えないとなると塗装工場に調色をお願いすることになるわけですけど、それには色を指定したり、サンプルとなる物に合わせてもらったりする必要があります。

 ワタシの場合、色の指定をできる能力はないのでサンプル提出の一択なんですが、それにも若干問題が。

右後ろに付いているのがアンチIEDアンテナ。その前方にある四角い箱が衛星アンテナとベース

 ハンヴィーに取り付けるタンカラーのアイテムは、アンチIEDアンテナや衛星アンテナのベースなどいくつか持っているんですけど、微妙に色味が異なるんですよね。ベースなんて日焼けしているのか、表と裏でも違いますし。

 近いのはベースの裏側なのかな、それともアンテナかなと迷っていたところ、たまたまタンカラーの窓と窓枠を入手するという偶然が! 封印されたままの箱入り新品なので、これなら間違いありません。

 というわけで、この窓枠の色を参考に調色してもらいました。全塗装にかかった費用は40万円。当初はもっと安く済ませようと思ってたんですよね。手で簡単に剥がせそうな部分だけ剥がしてもらい、あとはそのまま上から塗りつぶしてもらえばいいかなと。でもどうせやるならと考え直して、下地処理からしっかりやってもらいました。

タンカラーに変身! ウインチも塗ってもらいました

平べったく見えるようにしたかったのでリアフレームは黒のまま。ハッチの黒い縁ゴムもアクセントとして無塗装のまま残してあります

 これがけっこう大変で、ドアがケブラーか何かのアラミド繊維でできているせいかサーフェイサーが剥がれてしまい、何度もやり直したそうです。そのため時間もかなりかかってしまい半年近く待ちましたが、そのぶん完成した時のうれしさはひとしお。頭に描いていた通りのハンヴィーになりました。やっぱりきっちりやってもらって正解でした。

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