最新パーツ性能チェック 第368回
熾烈なメインストリームCPU争いに完全決着
Core i7-12700K対Ryzen 7 5800X!Windows 11でDDR5対DDR4の性能差もベンチマーク比較
2022年04月14日 18時00分更新
「CINEBENCH R23」はシングルスレッド結果に注目!
いつも通り開幕は「CINEBENCH R23」だ。第12世代CoreはCINEBENCH R23のポイントが伸びやすく、DDR4環境とDDR5環境でどの程度違いがあるかチェックすると良いだろう。
まずDDR4とDDR5の違いはマルチスレッドテストでも1%程度にすぎない。シングルスレッドテストでも差はわずかだが、いずれも1900pts以上という結果に。では、競合比較ではどうか? Ryzen 5 5800Xに対して、Core i7-12700Kはマルチスレッドで45〜47%、シングルスレッドでも20%強も高い。Core i7-12700Kのほうが論理コア数が多いのでマルチスレッドの結果は当たり前だが、シングルスレッドのスコアーが高い点は第12世代Coreのアーキテクチャーのおかげだ。
というわけで、初戦はCore i7-12700Kの圧勝。現在の実売価格の差もうなづける結果だった。しかし、PCで行うすべての処理においてこの性能差がストレートに出るという単純な話にはならない。それはこの後の検証で示していきたい。
シンプルにコア数の差が効いた「V-Ray Benchmark」
CINEBENCH R23だけ速いと自慢されても……という人のために、CINEBENCH R23と同系統(CGレンダラー)のベンチマークである「V-Ray Benchmark」も試してみよう。ここではCPUだけを使うテストを実行する。
Core i7-12700K(12コア/20スレッド)対Ryzen 7 5800X(8コア/16スレッド)では、論理コア数の差で前者が圧倒。Ryzen 7 5800Xに対し、Core i7-12700Kは30〜35%上回っている。メモリー環境の結果を比べてみると、その差は5%程度だがやはりDDR5環境ほうが優れていた。
「Blender」でもCore i7-12700Kが有利
CINEBENCH、V-Rayときたら「Blender」も試さないわけにはいかない。今回も「Blender-Open Data」で配布しているベンチマークツールを用いる。なお、検証に使ったBlenderのエンジンは最新の3.1だ。
Core i7-12700KがRyzen 7 5800Xを上回っている点はV-Rayと同様だが、その差はベンチマークのシーンごとに傾向が異なる。「Monster」と「Classroom」というシーンでは、Core i7-12700KがDDR5/DDR4環境のどちらでも、Ryzen 7 5800Xに対して37%上のスコアーを出した。しかし、「Junkshop」では20%上にとどまる。とはいえ、十分有意な差であることは間違いない。
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