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京都大学・プラットフォーム学連続セミナーVol.7「気候変動とプラットフォーム学」

スパコン富岳の開発総責任者×ウェザーニューズが気候変動を議論する京大セミナーが開催(1/19・参加無料)

2022年01月11日 13時00分更新

文● ASCII

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 京都大学「社会を駆動するプラットフォーム学卓越大学院プログラム」では「プラットフォーム学連続セミナー」と題して、一般の方も無料参加できるオープンなオンラインセミナーを、プログラムの一環として毎月展開しており、2022年初回となる第7回が1月19日に開催される。

 プラットフォーム学とは、情報学と複数領域を連携させて新しい価値創造を目指す学問領域で、京都大学のプラットフォーム学卓越大学院は、プラットフォーム学を扱った世界初をうたう大学院だ。

【参照記事】
謎の学術「プラットフォーム学」を始める京都大学、求む「世界でかませる人」

 これまでスマート農業/災害レジリエンス/スマート漁業/林業・森林生態系保全/医療/これからのエネルギーを題材に京都大学の研究者らと各界の識者が対話を重ねており、今回はSDGsのゴール13「気候変動に具体的な対策を」を見据えて、気象ビッグデータ解析や環境経済学の観点を軸に気候変動へ我々がいかに取り組んでいくべきかなどセミナーでは議論される予定。

 気候変動対策を考えるとは、もちろん自然環境や生物多様性などを保全する目的であるため「自然や地球を考える」ことを指すが、しかしそれらへ影響を与える原因や主体である「我々の生活や社会の在り方を考える」ことも当然ながら意味している。産業や経済活動が持続可能な成長を果たそうとすることを引き続き社会が指向しつつ、同時に気候変動への対策を具体化して政策方針や企業活動に落とし込んでいく。この「環境と成長の好循環」を社会が実装するためには、その目標設定ひとつにおいてもビッグデータ利活用による予測や問題の可視化、そして自然環境への影響について定量的で公正な評価が必要であると言えるだろう。

 今回のセミナーでは、多分野で最先端の予測や解析に用いられ、2021年11月には大規模機械学習処理において世界第1位のスーパーコンピュータとして性能が認められた「富岳」総責任者や、気象関連企業として最大手であるウェザーニューズの気象データを用いた新規事業開発リーダー、そして京都大学で自然環境が有する経済価値の評価を通じて環境保全の社会的意義を示すことへ従事する研究者が集い、本テーマについて議論する。

 参加受付は開催前日の1月18日正午まで。気象データ利活用の最大手企業と、現在の世界で最も優れた性能と評価されているスパコンを開発した責任者が集い、気候変動について対話するという貴重な機会に是非お気軽に参加いただきたい。

京都大学【プラットフォーム学連続セミナーVol.7】イベント詳細

⦁ イベント名:気候変動とプラットフォーム学 ~持続可能な循環型社会を駆動させる鍵は何処にある?~
⦁ 開催:2022年1月19日(木)16時45分 〜 18時45分
⦁ 主催:京都大学プラットフォーム学卓越大学院
⦁ 協力:京大オリジナル株式会社、株式会社角川アスキー総合研究所
⦁ 事前応募制/オンラインセミナー(Zoomウェビナー)
⦁ お申し込みはこちらから

登壇者一覧

株式会社ウェザーニューズ Climate newsプロジェクトリーダー
鈴木孝宗 氏

1996年に信州大学経済学部を卒業後、ウェザーニューズに入社し、B to Bにおける新規市場開発などに従事してきた。鉄道市場では、極端気象が増加する中、予測技術を取り入れ運行業務をサポートするなど、気象データを活用したソリューションサービスを手掛けている。昨年から気候をドメインとした新規事業開発を目的としたClimate newsプロジェクトのリーダーに就任。文献調査による気候変動の影響だけではなく、CMIPやD4PDF、SI-CAT等のデータを独自解析し、企業の拠点や店舗を対象とした物理リスクを中心とした気候影響分析を行ない、TCFDのシナリオ分析や、設備投資の判断情報として提供し、企業価値向上のサポートをしている。

国立研究開発法人理化学研究所 計算科学研究センター センター長
松岡聡 氏

東京大学理学系研究科情報科学専攻博士(理学)。東京工業大学情報理工学院特任教授(兼職)。スーパコンピュータTSUBAME開発で省電力等の指標で世界トップランク。超並列計算機並列アルゴリズムやプログラミング、ビッグデータやAI融合の研究に携わる。米国計算機学会ACMフェロー、Gordon Bell賞、スパコン分野最高峰賞IEEE Sidney Fernbach賞を日本人として初受賞。2020年〜2021年、史上初4期連続世界1位四冠達成のスーパーコンピュータ「富岳」の総責任者。2018年より現職。

京都大学 農学研究科 生物資源経済学専攻 森林経済政策学分野
栗山浩一 教授

1967年大阪府生まれ。専門は環境経済学。環境価値の評価手法に関して世界の最先端の研究を行なっている。1992年、京都大学農学部卒業、1994年、京都大学農学研究科修士課程修了。博士(農学)。北海道大学農学部助手、早稲田大学政治経済学部専任講師、助教授、教授を経て2009年より現職。環境経済・政策学会会長(2020年〜2021年)。日本林学会賞、環境経済・政策学会学術賞受賞。主な著書に栗山浩一・馬奈木俊介(2020)『環境経済学をつかむ(第4版)』有斐閣、栗山浩一編著(2018)『企業経営と環境評価』中央経済社など。

京都大学 プラットフォーム学卓越大学院 プログラムコーディネーター
原田博司 教授

京都大学情報学研究科教授。郵政省通信総合研究所(現 情報通信研究機構)を経て2014年より現職。5G、6G通信システム、IoT用通信システムの研究開発、標準化、実用化に従事。取得国内特許は250件以上。自身が開発したスマートメーター用無線システムWi-SUNは、全世界で数千万台導入されている。
 

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