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ファクトリコンピュータ、「DX推進への貢献」「AI/IoT活用」テーマに10GbE搭載など

NEC「FC98-NXシリーズ」で省スペースタイプの新製品3機種発売

2021年08月30日 12時15分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 NECは2021年8月30日、ファクトリコンピュータ「FC98-NXシリーズ」において省スペースタイプの新製品3機種(FC-E20W、FC-E22K、FC-E29U)を販売開始した。CPUの性能強化のほか、「顧客のDX推進」「AI/IoT活用」をテーマとして、10Gbイーサネット(10GbE)ポートの標準搭載やNVMe SSDへの対応、GPUカード搭載を可能とするPCIe×16拡張スロット採用といった機能強化も図っている。

NECのファクトリコンピュータ(省スペースタイプ)新機種「FC98-NX E20W」

新製品3機種の特徴

 FC98-NXシリーズは、3/5年間の供給と出荷停止後7/10年間の保守受付を行う「長期供給/長期保守」、「24時間連続稼働」を前提とした設計、一般のサーバーよりも広い動作温度と防塵性を備えた「耐環境性」を特徴とするファクトリコンピュータ製品群。産業分野で30年以上にわたる実績を持ち、2Uラックマウント、デスクトップ、ファンレスボックスなど豊富なラインアップをそろえる。

 今回の新製品は、2015年から販売してきた省スペースタイプ3機種の後継モデルとなる。搭載するCPUは、FC-E20WがインテルXeon 2.0GHz(8コア/16スレッド)、FC-E22KがCore i3 2.2GHz(4コア/4スレッド)、FC-E29UがCeleron 2.9GHz(2コア/2スレッド)。メモリ容量は最大32GBとなった。OSは、Windows10 IoT Enterprise 2016/2019、MIRACLE LINUX V8 SP1に対応(FC-E20WのみWindows Server IoT 2019にも対応する)。

新製品の機能強化ポイント

 筐体サイズは幅100×奥行360×高さ310(mm)と、従来モデルと同じサイズを維持しており、フロントデザインにも変更はない(型番ロゴのみ変更)。ただし、AIやIoTといった大容量データを扱うことを念頭に、外部インタフェースを高速化している。具体的には、これまでの1GbE×2ポートに加えて10GbE×1ポートも標準搭載している。USB 3.2 Gen2(10Gbps)×3ポートも備える。

 さらにSATA SSD(500GB)だけでなくNVMe SSD(200GB)にも対応し、AIやIoTといった大容量データを扱う用途向けに通信や処理の高速性を向上させている。なおSATA SSD、NVMe SSDともに、デュアルドライブの内蔵が可能(RAID 1にも対応)。

 また画像データ活用やマルチモニタ表示に対応するため、PCIe×4拡張スロットに加えて新たにPCIe×16スロットも搭載し、GPUボードの搭載に対応した。なお、シングルドライブモデルの場合は奥行最大280mmの拡張ボードを内蔵できる。なお、標準でも3画面表示(DVI-D×1、Display Port×2)に対応する。

 各機種の受注開始日は8月30日で、出荷開始は9月6日から(Linuxモデルなどは12月出荷開始予定)。希望小売価格(税抜)は、FC-E20Wが56万3000円から、FC-E22Kが50万5000円から、FC-E29Uが36万8000円から。

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