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「Xperia 1 II」はデジタル一眼「α」シリーズ譲りのこだわりカメラを搭載

2020年04月30日 10時00分更新

文● 山口健太 編集●ASCII

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 ソニーモバイルは5月に発売予定のフラグシップスマホ「Xperia 1 II」について説明会を開き、デジタル一眼カメラ「α」シリーズ譲りのカメラ性能をアピールしました。

ソニーの技術を結集した「Xperia 1 II」がまもなく登場

 Xperia 1 IIでは、センサーやレンズ、AIの進化に加え、カメラの操作性についてもスマホで再現。世界的なプロフォトグラファーの知見を採用しながらカメラ体験を作り上げたという、こだわりに注目です。

スマホサイズに「大三元レンズ」、3つの12MPセンサーに優位性

 2月にグローバル向けに発表した「Xperia 1 II」(マークツー)。今回からソニーのカメラ製品と同じくローマ数字が付き、第2世代になりました。当初の予定からはやや遅れるものの、日本ではドコモから2020年5月下旬以降、KDDIからは5月以降に、5G対応スマホとして発売予定です。

 まずはハードウェアから。リアカメラには3つのカメラに加えて、高速かつ高精度なオートフォーカス(AF)を実現する「3D iToFセンサー」を搭載しています。

背面には3眼カメラと3D iToFセンサーを搭載

 レンズのコーティングにはZEISSのT*(ティースター)を採用。焦点距離は超広角が16mm/F2.2、望遠が70mm/F2.4、メインとなる広角が24mm/F1.7と、いわゆる「大三元レンズ」を再現。デジタル処理により16-24mm、24-70mm、70-200mmの3つのズームに対応し、たいていの撮影シーンをカバーできるとしています。

定番の「大三元レンズ」を意識した焦点距離

 3つのカメラにはいずれも12MP(1200万画素)のセンサーを採用。メインカメラのセンサーは1/1.7インチ、ピクセルピッチは1.8μmと大きく、高感度撮影性能はXperia 1比で1.5倍に。他社の高画素センサーよりも読み出し速度が速く、正確な描写ができるのがメリットとのこと。

明るさや速度で優位性のある12MPセンサーを採用

デジタル一眼の操作性をスマホで再現
どんなシーンでもピピッと高速AF

 こうしたハードウェアに加え、Xperia 1 IIではソフトウェアにもこだわってきました。新たなマニュアル撮影機能「Photography Pro」を、製品の発売から早い時期にソフトウェアアップデートで提供する予定です。

新機能「Photography Pro」。発売日以降のアップデートで提供予定

本格的なマニュアル撮影機能を搭載している

 画面には一般的なカメラアプリによくある「シャッターボタン」がなく、スマホ本体側面のカメラキーの使用を前提にしているとのこと。前モデルのXperia 1とは異なり、リアカメラは本体の端に寄せてあり、「横持ち」で撮りやすくなっています。

デジタルカメラの操作性を再現。本体側面のカメラキーを活かしている

 撮影性能もデジタル一眼に匹敵するレベルに高めてきました。高速連写は20コマ/秒で、60回/秒の演算でAF/AE追従。α7シリーズ並みの「AFカバー率70%」を実現し、画角を変えるたびに「ピピッ」とフォーカスが合います。αシリーズから受け継いだ「リアルタイム瞳AF」は、人間と動物の両方に対応しています。

高速連写は20枚/秒。カメラキー半押しと同時に60回/秒の演算でAF/AE追従するとのこと

α7シリーズ並みのAFカバー率70%を実現

馬が走るシーンの作例では、小石が飛び散る躍動感と同時に、馬の毛並みもしっかり描写されている

フリスビーをキャッチする直前の犬をとらえた作例。スマホのカメラとは思えない「静と動」の表現力だ

 この高速AFを支えているのが「3D iToFセンサー」やAI処理です。Xperia 1 IIでは撮影領域をカバーする4万3200点の測距に対応。被写体をAIで認識する「主要被写体認識」技術により、被写体が中央にない構図でも正確にピントを合わせることが可能としています。

中央にはない花を撮りたいときでも、しっかりピントが合う

 撮影した写真の送信は、スマホが得意とするところ。Xperia 1 IIが対応する「5G」はエリアが限られるため活用できる機会は少なそうですが、最新無線LAN規格の「Wi-Fi 6」にも対応しており、こちらはルーターさえ用意すればすぐにでも活用できます。

スマホが得意とする通信機能は5G、Wi-Fi 6に対応。撮影後のアップロードもスムーズになった

 スマホメーカー各社が高画素数や高倍率ズーム、AI処理でカメラ性能を競い合う中、ソニーはハードウェアとソフトウェアの両面からカメラメーカーとしての強みを活かしてきたといえそうです。

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